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          【配役】エメット・レイ・・・ショーン・ペン/洗濯屋につとめる口のきけない娘ハッティ・・・サマンサ・モートン/上流階級出身の美しい女、ブランチ・・・ユマ・サーマン/エリー・・・グレッチェン・モル/ジャズ・クラブの用心棒アル・・・アンソニー・ラパグリア
 | 【解説】1930年代の街を再現したロケーション。90年代の風景でロケーションしながらも、舞台となる30年代の街並みを再現したのは、長年、アレンの右
         腕として組んできたサント・ロカスト。今回の撮影は主にニューヨークの中心地、ニュージャージー、コネチカット州など、全米各地で行われた。ニューヨーク西44番街にある有名なレストランがシカゴのジャズクラブとして撮影された。また、マンハッタンを横切ったところにあるジャズ・クラブがエメットが演奏する場所に、エメットも参加するアマチュア・コンテストはニューヨークのオッシニングのイーグルス・クラブで行われた。エメットが行くゴミ集積所
         や鉄道施設は主にクイーンズのサニーサイド・レイルヤード、シカゴの家畜所はニュージャージーのパターソンに再現された。エメットとハッティがハリウッドのスタジオに行く場面があるが、これはニュージャージー・アルモリーのティーネックに作られ、映画の中では当時の雰囲気をしのばせる華やかな見せ場となっている。エメットがギャングの腕さばきを目撃するシーンは、ニューヨーク郊外のハイウェイのガソリン・スタンドで撮影された。
 1930年代、シカゴ。派手で目立ちたがり屋のエメット・レイは、才能に恵まれたジプシージャズのギタリスト。ジャンゴ・ラインハルトこそが世界で一番才能があり、自分は2番目に上手い天才ギタリストと思っている彼は、シカゴのジャズクラブの人気者。演奏が始まると誰もがうっとりとその美しい音色に聞きほれる程の腕前で、自分のすべてを音楽で表現しているかのようだった。しかし、その演奏の素晴らしさとは裏腹に、エメットは破滅
         的な人生を送っていた。ミュージシャンの他にも娼婦の元締めという顔をもち、裏社会にも通じた男だった。
         女遊びにも目がなく、「女とは遊ぶが、女は必要じゃない」と豪語し、決して女に縛られない人生、それが本物のアーティストだと信じていた。また、親しくなった女とは、汽車を眺めることと、街はずれでネズミを撃って遊ぶという変わった趣味の持主でもあった。
 【受賞】
 2000年アカデミー賞
         主演男優賞/助演女優賞ノミネート/ゴールデン・グローブ賞
         主演男優賞/助演女優賞ノミネート/シカゴ映画批評家協会賞
         助演女優賞ノミネート/ゴールデン・サテライト賞
         主演男優賞/助演女優賞ノミネート/トロント国際映画祭
         特別招待作品
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            サウトラ盤には15曲収録されているが、内13曲はハイマン〜アルデンのコンビによる演奏。
               | 音 楽 |  
               | 音楽監督 | ディック・ハイマン |  
               | 主題邦題 | ギター弾きの恋 |  
               | 主題原題 | SWEET AND LOWDOWN   |  
               | ジャンル | JAZZ |  
               | 編曲 | ディック・ハイマン(2と5をのぞく) |  
               | サントラ | 「SWEET AND LOWDOWN」 |  
               | ソース | CD  |  プロデュースはウディ・アレン、
         ソロ・ギターはハワード・アルデン
 
 影のギタリスト・ハワード・アルデンについて
 映画で、ショーン・ペンが扮する天才ギタリスト、エメット・レイの影のギターを弾いているのが、ハワード・アルデン。
 彼は11月、富士通コンコード・ジャズ・フェスティバル2000に出演のため、ケン・ペプロウスキー&ザ・スイング・オールスターズの一員として来日する。
 スイング系のギタリストとして最近の活動はめざましいものがあり、JVCジャズ祭ニューヨークには、しばしば出演している。代表作に「ハワード・アルデン・トリオ」、「ア・グッド・ライクネス」、「スノーウィ・モーニング・ブルース」、「H.アルデン&ジョージ・ヴァン・エプス」(各れもコンコード)などがある。
 | 映画でエメットはジャンゴ・ラインハルトの演奏を見て、失神したこともあるという設定になっている。彼が敬愛してやまないジャンゴは、実在の天才ギタリスト。幌馬車の中で生まれたジプシーで、彼の音楽にはジプシーの音楽とアメリカのスウィング・ジャズが融合していると言われる。2本の弦でオクターブを離れた音を演奏する独特の奏法で、ジャズ・ギタリストとして伝説的な存在になった。パリのいかがわしいダンスホールから彼のキャリアはスタートし、自由奔放な精神を音で表現していった。また、映画の中のエメット・レイのように、時に演奏をすっぽかすことでも知られる。彼自身の音も劇中使われるが、エメットというキャラクターにはジャンゴをはじめ、ジェリー・ロール・モートンなど、ジャズ黄金期の個性的なミュージシャンたち
         の姿が重ねられている。映画のエメット同様、ジェリー・ロール・モートンも、売春婦の稼いだ金で暮らしていたことがあるという。サントラCDにはジャンゴなどの古い演奏とハワード・アルデンやバッキー・ピザレリなど現在のギタリストによる新しい演奏とが同時に収められている。【サントラ曲】
 1.アイル・シー・ユー・イン・マイ・ドリーム I'll see you in
         my dreams
 2.キャラヴァン Caravan
 3.スウィート・ジョージア・ブラウン Sweet Georgia Brown
 4.アンフェイスフル・ウーマン Unfatihful Woman
 5.ヴァイパー・マッド Viper Mad
 6.苦しみを夢にかくして Wrap your troubles in Dreams
 7.オールド・ファッションド・ラヴ Old - fashioned Love
 8.ライムハウス・ブルース/ミステリー・パシフィック Limehouse
         Blues/Mystery Pacific
 9.ジャスト・ア・ジゴロ Just a Gigolo
 10. 3:00 AMブルース 3:00 AM Blues
 11.オール・オブ・ミー All of Me
 12.スイングしなけりゃ意味ないね It don't mean a thing
 13.シャイン Shine
 14.夢のシャボン玉 I'm forever Blowing Bubbles
 15.ゼアル・ビー・サム・チェインジス・メイド There'll be
         some changes made
 【演奏】
 DICK HYMAN: Conductor
 /KELLY FRIESEN: Bass/BYRON STRIPLING: Trumpet/JOEL
         HELLENY: Trombone/DICK HYMAN: Piano/HOWARD ALDEN:
         Guitar/KEN PEPLOWSKI: Clarinet/BUCKY PIZZARELLI: Rhythm
         Guitar/TED SOMMER: Drums/ CAROL WOODS:Vocalist/NOBLE
         SISSLE'S SWINGSTERS/BUNNY BERIGAN & HIS ORCHESTRA,
         Conducto
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