ヒッチコック作品に長く付き合ったマーチン・スコセッシが
ロバート・デ・ニーロがコンビを組んで共に出世作となった初期作品
|
当時、ベトナム戦争の余韻が強く世間に蔓延っていた最中に見た、ベトナム帰還兵トラヴィスの狂気には度肝を抜かれた。戦争帰りの青年が大都会の孤独と戦う内に挫折と絶望の縁に狂気へと突き進んで行く姿が、戦争そのものを否定するテーマとなって見るものを引きずり込んでいった。エンド・タイトルを見終わった後もしばし立ち上がれず、二度見してしまった記憶が甦る。その後、何度か見たがデ・ニーロの恐ろしげな怒りの演技、うらぶれたドラーバー仲間が集まる店、大柄でありながらも清潔ですらりとした上流社会の代表のようななシビル・シェパード、アメリカの夜の世界の人間といったハーベイ・カイテルのポンビキ、ジョディ・フォスターの痛々しい少女娼婦、クライマックスの血の惨劇シーン、あ〜アメリカだな〜!といった感慨でいつも新鮮な気持ちで見れる映画のひとつでもある。【解説】
大都会ニューヨークのタクシー・ドライバー・トラヴィスは、ベトナム帰還兵だ。ニューヨークを車で流すうち都会に潜む狂気、絶望、不条理に怒りを覚える。この汚らしいニューヨークを変えるためには、大統領暗殺以外ないという妄想にとりつかれ始める・・・・・。ニュー・シネマの傑作
【受賞】1976年カンヌ映画祭グランプリ受賞
【逸話】女優シビル・シェパードはかなりのジャズ好きでj自己のボーカル・アルバムも数枚ある。確か、吐夢にも二枚くらいあるはずだ。
【配役】
ベトナム帰りのタクシー・ドライバー、トラヴィス・・・ロバート・デニーロ/少女娼婦アイリス・・・ジョディ・フォスター/ぽんびきスポート・・・ハーベイ・カイテル/ウィザード・・・ピーター・ボイル/選挙事務所の女ベッティ・・・シビル・シェパード/ダイアン・アボット
|
音楽
|
音楽監督
|
バーナード・ハーマン
|
主題曲・邦題
|
タクシー・ドライバーのテーマ
|
主題曲・原題
|
Taxi Driver
|
ジャンル
|
JAZZ
|
作詞、作曲
|
バーナード・ハーマン
|
サントラ
|
タクシー・ドライバー
|
ソース
|
LP / CD ●
|
バーナード・ハーマン・サントラ作品二例
|
ファンタジー・ロマンスの傑作J・L・マンキーウィッツ監督
「幽霊と未亡人」(74)
オリジナル・サントラ
|
古典SF映画
ロバート・ワイズ監督
「地球が静止する日」(51)
オリジナル・サントラ
|
|
【サントラ】
1.タクシー・ドライバーのテーマ2.アイ・ワーク・ザ・ホテル・シティ3.シロイドレスノベツィ4.人生は寂しい5.タクシー・ドライバーのテーマ6.タクシードライバーの日記7.タクシー・ドライバーのテーマ8.44マグナム9.スポート・アンド・アイリス10.エンド・タイトル
(完全版・原盤)
1. Main Title
(Herrmann)2. Thank God For The Rain(Herrmann)3. Cleaning The
Cab (Herrmann)4. I Still Can't Sleep/They CannotTouch
(Herrmann)5. Phone Call/ I Realize How MuchShe Is
(Herrmann)6. .44 Magnum Is A Monster(Herrmann)7. Getting
Into Shape/Listen You...(Herrmann)8. Sport and Iris
(Herrmann)9. $20 Bill/Target Practice(Herrmann)10.
Assassination Attempt/AfterThe... (Herrmann)11. Reluctant
Hero/Betsy/EndCredits (Herrmann)12. Diary Of A Taxi Driver
(Album...(Herrmann)13. God's Lonely Man (AlbumVersion, With
(Herrmann)14. Theme From TaxiDriver(Herrmann)15. I Work The
Whole City(Herrmann)16. Betsy In A White Dress(Herrmann)17.
Days Do Not End (Herrmann)18. Theme From Taxi
Driver(Reprise)
(Herrmann)
【音楽】
トム・スコットのアルト・サックスをフィーチャーしたオープニングの「タクシー・ドライバーのテーマ」は、退廃的な大都会ニューヨークを素晴らしい情景描写で表現した。ジャズ・アルバムではないがジャージーな雰囲気いっぱいの、このサントラ。
残念ながらパーソネルはクレジットされていないが、かなり力のあるミュージシャンが参加しているようだ。
【演奏】
バーナード・ハーマン・オーケストラ/トム・スコット(as)
|