第109回  1月場所の2
お題は
ちゃんちゃんこ/鮟鱇でございまぁぁぁ〜す!
締めきり:2月15日


幻灯斎関
鮟鱇の吊るし切りは吊るされた口のまわりにも美味しい皮がついていて口さえ具材にしてしまうようです。
今回の句は港で吊るし切りにされた鮟鱇の口と海に沈む夕日のイ メージの取り合わせがなんともせつなくその瞬間を句にしました。
そのうち鮟鱇鍋など食べる機会があれば、その時はじっくりと口のまわりの皮を味わいたいと思います。
ありがとうございました。

優勝

優勝:10
得点:21
累積:494
合計:525
7点以上

●夏草:鮟鱇の口の大きさを直截には詠まず、〈大落暉〉に転化させた超絶技巧、〈彼方〉の語も含めてスケールの巨きな、このところ一番の秀句とま?と感嘆しました。
●佳:大きな口と大きな夕日、構図と色彩が大胆で面白いです。
●かぼす:外でさばくほどの大きな鮟鱇にあかあかと夕日が射している。まるで夕日を鮟鱇が呑みこんでしまいそうな勢いだ。これ以上大きな句はないです。
●小酔:鮟鱇の真っ黒な口に対比させた真っ赤な夕陽の構想が素晴らしく、そして美しい。
●緑地:スケールがでかい。シュールな絵です。
●豆春:実景(吊されたアンコウのあごの向こうに日が沈む)で取るとちょっとおかしく、漢字だけ見ていると幻想的な雰囲 気で不思議な感じがします。
●阿美土:巨大な口の闇にアンコウの提灯が浮かぶスケール感がいい。
●酔象:落暉なる言葉を教わりました、大きな夕日が見えました。
●草千里:明かりを目指し近づくと・・・!

殊勲賞

敢闘賞:5
得点:18
累積:340
合計:363
6点以上

●めだか:和洋折衷の妙というところ?
●冬樹:「背中や」と客観視している訳ですから、学んでいるのはご自身ではないのかもしれませんが、その背中に、思わず「頑張れ」とエールを贈りたくなってしまいます。見方を変えれば、「坂の上の雲」の時代の若者をも彷彿させてくれますね。
●三丁目:仏蘭西語とちゃんちゃんこの取合せがおもしろい。70代にして早朝のラジオ講座で学ぶ知人の姿が浮びました。
●天布留:フランス語とちゃんちゃんちゃんこの組み合わせが面白いです。中七の様子もほのぼのと感じます。

●酔魚:単なる情景の説明のよういて、仏蘭西語という古風 な言い方とちゃんちゃんこ結びつくと一昔前の貧乏学生を思い浮かばせる。中原中也か小林秀雄?
●珍念:勉強とちゃんちゃんこは不思議とよく似合いますね。。

●土羊:仏蘭西語を懸命に学ばれたのでしょう。努力に一票。
●阿美土:和と仏語の組み合わせが妙。ちゃんちゃんこは仏語のように思えてくるなあ。

敢闘賞

殊勲賞:3
得点:16
累積:525
合計:544
5点以上

●楽が鬼:鮟鱇の吊るし切りの起源は江戸の頃だそう。水戸浪士たちもさぞやこのような荒ぶる気分で鮟鱇鍋を、と思うと愉快になる男っぽい句で、好きですこの句。
●豆春:全くなじみのない言葉だったんですけど、水 戸っぽ、がいいですね。茨城の冬。
●写汰:お店の人の会話を聞きながら、その土地の物を食べている。その様子がよく伝わりました。
●夏草:北海道、青森、長野など訛りの強い土地に住んできましたが、水戸(茨城)弁を聞いたときの強烈さは忘れ難く、確かに鮟鱇の姿形に相通ずるものがありますな。
●酔象:水戸っぽのすざまじさは土牲っ骨でもあるわけで、鮟鱇の骨なしは、水戸っぽがみんな食っちゃったからなんだ、などというくだらないことを考えてしまった。
●かぼす:昔行った水戸の鮟鱇鍋屋は妙に洗練されていて、水戸っぽさがなかった。こういう鍋を食べてみたいなー。「水戸っぽ」というのも楽しい。
●黒子坊:鮟鱇鍋と水戸っぽのワイルドな感じがいいですね。そういえば、埼玉の某球団のコーチ(茨城県出身)のヤジも凄まじいようですし。
●冬樹:私にも茨城県出身の友人が何人かおりまして、あまり大きな声では言えませんが、あれはまさに「すさまじ」い言語ですよね。しかも大勢で鍋をつっついている・・あまり想像したくない図ではありますが・・。
●鷹目:煮えくりかえる鍋、湯気、人いきれ、窓外には鮟鱇の骨。バーバリックな力強さが心地よいです。実は水戸弁よく知らないので勝手な想像をお許しください。

○○○勝ち越し○○○

得点:13
累積:-39
合計:-26
3点以上

●黒子坊:「何を為す」。案外こういう人が何かを為し遂げるタイプなんですよね。
●土羊:青春時代の懐かしさが湧いてきます。
●舟酔:生真面目さとちゃんちゃんこがハモってます。
●緑地:あの頃に帰りたい。無限の可能性がうらやましい。
●写汰:こういう後ろ姿、今はあまり見かけないでしょうね。
●楽が鬼:寒夜の部屋でなにをやっているのか、その後ろ姿。それを想像すると小生は男の自慰を思い浮かべるのである。

得点:12
累積:193
合計:205
6点以上

●楽が鬼:吊され見せ物にされ八つ裂きにされ煮え湯に入れられ身の全て喰い尽くされて・・・う〜むごたらしい、小生は思った。鮟鱇に転生は絶対イヤだ・・・と。
●めだか:罰という例えが面白いです。
●冬樹:鈎に吊され、今まさに吊し切りという刑罰を受けんとする瞬間をよく捉えています。が、定型に収斂させるためには、中七の「を」は不要かと思いますが・・。
●利根ノ雫:鮟鱇も悪い事をしたわけでもなく吊るされる無情ですね。
●日曜生:天と迷いましたが中七の「を」は不要だったのでは?吊るし切りを残酷に見せたところがドラマチックで上手いと思います。
●鷹目:美味いが故に絶滅した多くの生物への鎮魂のようです。

得点:10
累積:305
合計:315
5点以上

●草千里:そっとかけてもらったのか、おぶされてもたれているのか。どちらにしても、愛ある温もりですね。
●はじめ:素直ですね。
●黒子坊:高校生の試験勉強を思い浮かべました。母は先に寝ていたはずなのにこういう時は不思議ですよね。
●佳:ちゃんちゃんこの暖かさには癒しがある気がします。だから気持ちいいんでしょう。
●黒髪:誰がかけてくれたのでしょうか。ちゃんちゃんこ の温かさに加え、家人の温かさが類推できる、ホットな句です。

得点:10
累積:786
合計:796
6点以上

●写汰:とても懐かしい気分になりました。
●素松:ちゃんちゃんこと一緒に聞いているみたいな感じが好きです。
●幻灯齋:お揃いのちゃんちゃんこで幼な子と子守唄を唄い合っている様子が微笑ましい。
●小酔:何となく我が輩のちゃんちゃんこのイメージに一番近いということもありますが、「聞いて聞かせてちゃんちゃんこ」のリズムが楽しい。
●夏草:昭和生まれぐらいまでしか馴染みはないと思しき〈ちゃんちゃんこ〉、親から子へと受け継がれてゆくものはまだ色々ありまする。
●めだか:ちょっと付き過ぎかと思ったのですが、「聞いて聞かせて」がいい感じ!

得点:8
累積:496
合計:504
5点以上

●素松:なんでも飲み込むブラックホールみたいな謎がありますね。
●酔象:皆鮟鱇の口を詠んでおられ、闇、夜も競合しますが、クラインの壺の如く永遠に満たされぬ循環の口の持つ異空間描写に敬意を表します。

●小酔:闇で腹を満たしている生き物はその辺でよく見かけます。鮟鱇は哲学してますから空虚ではありません。向上心があるのだ。

得点:8
累積:80
合計:88
5点以上

●酔魚:鮟鱇の大きな口を大欠伸とみたてたユーモアはいいけど闇を吸い込むという下五がなんとなく分かるようで一つピンと来な かった
●珍念:鮟鱇のとぼけた雰囲気が目に浮かびます。
●零下:鮟鱇が大あくびで闇を吸い込むという表現が面白く感じました。
●素松:欠伸顔という表現がいいですね。

得点:7
累積:273
合計:280
5点以上

●幻灯齋:ちゃんちゃんこを着た雪だるまは見た事があ りません。ちゃんちゃんこを着た雪だるまのイメージが面白く、い ただきました。
●鷹目:いまどきはまず揃わないであろう和式雪だるまのフルコーディネイトに敬意を表して。

●天布留:何回か詠んでいて、これは雪ダルマのファッションと気がつきました。ちがいますか?

得点:6
累積:42
合計:48
4点以上

●零下: 鮟鱇の姿には、本当に深海の未知というものを感じます。表現が非常に的を射ているように思いました。
●土羊:アンコウの身。何故にあんなに白いのか未知です。
●珍念:あんな顔して美味いんだから、もう……。

得点:6
累積:341
合計:347
5点以上

●舟酔:「いよいよ」がなんかねぇ、身につまされます。
●天布留:まだ先と思っているうちに、その年を迎えてしまうものですねぇ。
●はじめ:やれやれそういう年ですか
●幻灯齋:類想句はあるとは思いますが、実感を素直に表 現しているように感じ好感がもてました。

得点:5
累積:51
合計:56
5点以上

●利根ノ雫:どこにもある普通の風景ですが飾らないのが気に入りました。
●はじめ:素直でない年寄りは・・・

● ●●関脇負け越し●●●

得点:3
降格:5+4
累積:531
合計:522
7点以上

●阿美土:解体の様が法医学とは。妙にぴたりとはまります。

● ●●小結負け越し●●●

得点:2
降格:3+3
累積:429
合計:423
6点以上

●黒髪:夜と真昼の対比がきれいです。

●●●前頭以下負け越し●●●

得点:4
降格:2+1
累積:148
合計:142
5点以上

●日曜生:中7が上手い。鮟鱇の獰猛さ、悪のような醜さがでています。恐ろしげな雰囲気作りが上手い。
●利根ノ雫:鮟鱇の解体を見た事は無いが雰囲気はこうなのでしょう

得点:4
降格:2+1
累積:378
合計:375
5点以上

●黒髪:達観した爽やかさ。こんな風に年齢を重ねたいものです。
●三丁目:人物を特定しないことで、いろいろ想像が膨らみます。

得点:3
降格:2+2
累積:128
合計:124
5点以上

●零下: 還暦を迎えることに対する、めでたいけれど複雑な気持ちが伝わってきました。
●舟酔:着なくたって・・・いいんだぜ!

得点:3
降格:2+2
累積:53
合計:49
5点以上

●かぼす:解体も終盤、猫にもそれがわかっている。鮟鱇の解体という大きな動きと猫の声の対比が面白い。
●日曜生:荒々しい解体を淡々とした作業と詠んで、猫の鳴声との対比がリアルで上手いと思います。

得点:3
降格:1+2
累積:48
合計:45
5点以上

●草千里:うっかりすると未だに米粒つけてる自分に驚愕したので・・・。
●豆春:子のちゃんちゃんこなのか、母の残したちゃんちゃんこなのか、わかりにくかったのですが、米粒引っ付くがいいと 思いました。

得点:2
降格:2+3
累積:532
合計:527
6点以上

●三丁目:大人に混じり、幼子が一人前にお手伝いする様まで見えるようで、暖かく微笑ましい句です。

得点:2
降格:1+3
累積:19
合計:15
4点以上

●佳:有難いというか、もったいないというか。ひと針ごとの縫い目が浮かぶようです。

得点:1
降格:1+4
累積:62
合計:57
5点以上

●緑地:30年前の学生寮はみんな着てましたね。
冬樹:言っている内容からすれば、地獄に落とすのは可哀想な気もしますが、「初東京」という言葉は、詩語としては如何なものかと・・。

得点:1
降格:2+4
累積:62
合計:58
5点以上

●酔魚:手を合わせ成仏を祈ってから肝まで食うのだと思うと可笑しい。

得点:0
降格:2+5
累積:218
合計:211
5点以上

得点:0
降格:2+5
累積:301
合計:294
5点以上

得点:0
降格:2+5
累積:106
合計:99
5点以上


届出休場
累積:17
合計:
4点以上

無届休場
降格:10
累積:210
合計:200
5点以上

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