第115回  4月場所の2
お題は 
春燈 でございまぁぁぁ〜す!

締めきり:5月15日

日曜生関
詠みたい情景がどうやっても説明調にもたもたしてしまい、中七を得るまで苦悩の春でございました。
沢山の選評、ほんとうに嬉しく、選者の皆様に心からお礼申し上げます。
辞めなければいつかは何とかなる。
次のスランプに備えて、書いて壁に貼ろうと思っております。

優勝

優勝:10
得点:32
累積:549
合計:591
6点以上

●めだか:私にもそんな経験があります。なんとも寂しいことです。
●緑地:春の朧ろな空気感が情景にも感情にもよく出ていてしんみりと味わいました。

●かぼす:”春燈”というと艶っぽいイメージがありますが、きっと故人もそんな人だったのかもしれません。悲しさというより、懐かしさのほうが感じられて、優しい句になっていると思います。
●豆春:あるがままを詠んでいるのに、春の愁いのような物がまとわりついていて、とても良いと思いました。
●天布留:表札をそのままにの人は、多い気がします。なんとなくわかる気もします。
●土羊:家の佇まいが目に浮かびます。
●夏草:春燈というと門灯、外灯をイメージしますが、その下で密かに起きている命の明滅、一瞬と永遠の交錯、ドラマを感じさせます。
●冬樹:拝読後、瞬間的に故郷の実家の佇まいを思い出してしまいました。父の死後三年間、解体に至るまでの主無き生家は、まさにこの句と同じ状態でした。普段気にもとめていない些細な事実を他の人の句によって教えられる・・これもまた、俳句を鑑賞する喜びのひとつですね。
●楽が鬼:こういう句はすでに物語が出来あがっているので、語る言葉はいらず、それぞれの詠み手の景色の中でよい。
●佳:よくありますね。少し字が薄くなっていたりします。そのままでいいですよね。
●利根ノ雫:亡き人とおぼろに照らす春の明かりがマッチしていて情感がでている。
●酔魚:亡くなった友人の家の前を通るといまだに彼の名前の表札が出ていて彼を思い出します。しみじみ分ります。
●写汰:今は亡き近しい人を思い出しました。
●幻灯齋:亡くなった方の想いを整理出来ず、春の華やいだ明かりではない寂しげな明かりが見えてくるようです。
●舟酔:そっとしとこうという作者の気持ちと春のあかりが良く合っています

殊勲賞

殊勲賞:5
得点:20

累積:399
合計:424
5点以上

●はじめ:暖かさに心も開いてきましたね。
●冬樹:実は私、「秘すこと」のひとつやふたつ持っていた方がある種の緊張感が生まれ、結果的には強い「生」が形成されるのではないかと思っておりますが・・。それはそれとして、このおおらかで物に拘らない詠みっぷりには脱帽いたしました。季題との取り合わせも絶妙です。
●小酔:春燈には平凡な暮らしがよく似合う。秘すという語が灯りに対比されており面白い。すっぽんぽんの生き様は上等の生活と思いますよ。
●土羊:なぜか様々な思いを感じさせる句です。

●三丁目:さりげない日常をさりげなくつぶやく。穏やかな生活感になぜか、ほっとさせられます。
●酔魚:どの家にも人に言えないことはあるもんですが、まことに羨ましき境地と感じ入りました

●黒子坊:春燈との対比により、平凡な日常ながらもその有難さ、幸せさのようなものが感じられる句だと思います。
●豆春:市井のくらしが淡々と詠まれていて地味さが好きです。

敢闘賞

敢闘賞:3
得点:16
累積:530
合計:549
6点以上

●酔象:燈火の下の読書の世界を超えて、人々を見ている視線と想いを感じさせる大きな物語がみえます。
●舟酔:春の夜の測書にピッタリです。誰も死なないけど、もしかしたら誰も生きてないなんて・・・
●幻灯齋:春燈のもと読書とせず物語としたのがいいですね。しかも結果として誰も死なないという命溢れる春先にぴったりの取り合わせが絶妙です。
●日曜生:春燈の作り出す、現実と非現実の境界があいまいに見える情景。私も詠みたいと思った情景でした。御伽噺のような余韻がいいです。「春燈下」を「春ともし」にすると広さが変わります。味わい比べています。
●阿美土:春の暖かさのままでありたい気分が、ほのぼの伝わります。何度も読んでみました。
●楽が鬼:ミステリ好きな小生には縁のなさそうなぬるい話は、とつっぱねたら・・・ぬめぬめした妙なものがにょにょにょぉ〜とへばりついてきた。なんじゃこれ!

○○○勝ち越し○○○

得点:14
累積:177
合計:192
5点以上

●幻灯齋:春の灯はどこか妖しい感じがします。それに見 入られるように行った事の無い路地に迷い込んでしまう、季語の持つイメージを上手く捌いたと思います。
●豆春:不思議な世界で好きです。自分が猫になった ような気持ちになりました。
●めだか:導かれ入ったのは、どんな所でしょうか?静かな、日本酒が飲める店がいいな・・・。
●黒髪:神楽坂の街並を思い起こしました。
●はじめ:入ってみたいですねその迷路に

●佳:きつねか狸にばかされて・・・?それも春燈が似合いますね。
●緑地:リズムが少しぎこちないが、春の灯の妖しさが出ていて佳。
●かぼす:迷路とわかっていながら入っていく…春灯の魔力ですね(笑)
●鷹目:田舎育ちには想像するほかない「寺島町綺譚」の世界へ再び誘われます。

得点11
累積:794
合計:794
6点以上

●楽が鬼:春燈の「し」、白いの「し」のリズムで小気味よく下五へ流れ、「買いませう」を、さ行の「し」三連発で、どうだときめたいところをグッと押さえ、「せ」のこしらえとしたところで、明治の頃の女学生が春燈の下で鯛焼きを求める姿が見えてくるような、古色とした景色が絶妙に配された・・・うまい!憎いね!
●小酔:「白い鯛焼き」と「買ひませう」という明るい語調が春らしくて気に入りました。
●日曜生:「春燈は少し艶っぽい情景」と解説がありました。あまりうっとおしくてもなあ、と思っていたところにこの句。さらりとした加減がとてもいいです。歩のゆったりしたテンポを感じました。
●舟酔:白い鯛焼とませうが妙にきまってます。ところで白い鯛焼きはおいしいですか?
●酔象:「春燈や」としっかり切って、「買いませう」と平易に語りかける。説明でなく、この状況と思いの両方がしっかりと伝わってきます。

得点:8
累積:269
合計:277
6点以上

●写汰:幸せと少し切ない気持ちが伝わりました。
●佳:暖に集まる冬に比べて、春の団欒はもっと意思的なのかしら。声も大きくのびやかで楽しげです。

●冬樹:「こぼれくる」とあるのだから、作者は通りすがりに他人の家の「団欒の声」を聞いているのでしょう。事実のみを詠んだ句ですが、家族を懐かしむ思いが伝わってきます。ちなみに、我が家には団欒がありません。団欒に憧れる気持ちもあまりありません。あ、鑑賞には関係なかったですね。すんません。
●利根ノ雫:ありふれているけど何かホットさせて貰いました。

得点:8
累積:382
合計:390
5点以上

●天布留:春の雨。傘の花、ぬれて光る石畳。まさしく、一句詠みたくなる情景です。
●小酔:神社の縁日でしょうか、寒さも和らぎ春雨の中を行き交う人が春燈に照らされている風景が素敵です。
●日曜生:ちょっと道具仕立てが多いと思いました。でも、濡れた石畳に映る灯り、色濃くきれいで捨てがたく。
●三丁目:濡れた石畳に映るやさしい灯。風情があっていいですね。
●めだか:ちょっと決まりすぎかと思いましたが、、今日と辺りを思いうかべました
●はじめ:雨でも寒くなくなりましたね

得点:5
累積:542
合計:547
5点以上

●利根ノ雫:夜の猫の世界に人が立ち入るのを拒絶している感じでいいですね。
●鷹目:夜の支配者!やつもどこかの灯のもとで餌にありつくのか。

● ●●関脇負け越し●●●

得点:3
降格:5+4
累積:544
合計:535
7点以上

●黒子坊:窓越しの影は綺麗な女の人なのでしょうか。はんなりとした雰囲気が伝わってきます。
●酔魚:柔らかき影、と春燈、うまく呼応してると思いました。


● ●●小結負け越し●●●

得点:4
降格:3+2
累積:619
合計:614
6点以上

●夏草:獄舎の薄灯り、薄幸にして短い命の灯火ということでしょうか、人事を詠んで俗に堕さず、とても清潔な抒情を感じます。
●酔象:治安維持法の時代の話なのだろうか? 春燈の持つ意味合いと獄死が、相反するがごとく深く呼応し、深く物語られるものを感じる。のだが、ちょっとわかりづらいか。

得点:0
降格:3+6
累積:486
合計:477
6点以上

●●●前頭以下負け越し●●●

得点:4
降格:2+1
累積:232
合計:229
5点以上

●阿美土:長々し夜、何を語り合う?甘い青春の感じがありますね。
●土羊:言葉の不調和が返って艶っぽさを感じさせます。
●写汰:ちょっとしたドラマを感じますね。

得点:4
降格:2+1
累積:324
合計:321
5点以上

●黒子坊:春の灯りのふんわりした感じを、だんだん軽装になる様子に重ねて素敵に表現している句だと思います。
●夏草:確かにあらゆるものが軽く感じられる季節です。〈ふわり〉にそれがよく示されています。

得点:3
降格:1+2
累積:66
合計:63
5点以上

●黒髪:オーソドックスな描写に安心感があります。

得点:3
降格:1+2
累積:49
合計:46
5点以上

●鷹目:得体の知れぬ鬱積と、そ知らぬ風な灯の対比。針先ひとつでぱちんと弾けそうな。地15●鷹目:夜の支配者!やつもどこかの灯のもとで餌にありつくのか。

得点:2
降格:2+3
累積:64
合計:59
5点以上

●三丁目:男の背中には淋しさが定番だが、この男の背は少し暖かい気配が感じられる。いや、普段よりもっと淋しいのかも。
♪酔象 : 好きな句です、だからあえて地獄行きを命じて、取り上げました。「春燈へ」の、「へ」はやめていただきたかった。もったいない。説明的で小さくなりました。<切って>いただきたかった。

得点:2
降格:2+3
累積:329
合計:324
5点以上

●かぼす:四つ五つと賑やかになっていきそうで、旅人のはやる気持ちが可笑しいです。

得点:2
降格:1+3
累積:52
合計:49
5点以上

●緑地:君を見つめる詠み手にするりと感情移入できました。

得点:2
降格:2+3
累積:350
合計:345
5点以上

●天布留:家族内での殺人事件を珍しくなく聞きます。灯りの向こう側の家族模様は悲喜こもごもです。
●黒髪:多様な生活があるという警告を感じさせます。

得点:1
降格:2+4
累積:109
合計:104
5点以上

●阿美土:夕餉に春が合うんですね。大家族の楽しい食事の始まりです。

得点:0
降格:2+5
累積:306
合計:301
5点以上

得点:0
降格:3
累積:-25
合計:-28
3点以上

無断休場
降格:10
累積:59
合計:49
5点以上

無断休場
降格:10

累積:86
合計:76
5点以上

無断休場
降格:10
累積:26
合計:16
5点以上

無断休場
降格:10
累積:169
合計:159
5点以上

無断休場
降格:10
累積:15
合計:5
4点以上

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