第128回
11月場所の1
夏草関

 事務局からのメールを開けてびっくり玉手箱、「暗愚のひと夜を照らすおでんの灯」=句となりました。
皆様の選評を拝読のうえ、改めて掲示板に謝辞を述べさせていただきたいと思いおります。ありがとうございました。

お題は【おでん】でございまぁぁぁ〜す!

優勝

優勝:10
得点:23
累積:497
合計:530
5点以上

●素松:四角三角円くは気持ちがでしょうか?リズムも面白くて好きです。
●舟酔:こんないも楽しい酒徒食。日本人に生まれてやっぱり良かったのかな。
●黒子坊:なるほど。おでんは丸で〆るが吉ですね。
●酔象:角が取れ、丸みを帯びた人生味の染みた円熟の言い回しの句であります。うまいおいしい。からしが効いたら、もっとおいしい。
●小酔:四角い豆腐、三角蒟蒻、円い玉子、美味い酒。洒落た句ですね。角を立てるより円くなるように飲みたいものです。おでん屋の飲んべえの様子、温かい雰囲気を楽しませて貰いました。
●天布留;角がとれて皆が円くなる酒は、いいですね。
●緑地:ささくれた心も暖まる。□△○きれいに丸く納まりました。
●黒髪:軽妙な表現に安心感があって「マル」。まあるく、まあるく。某主人公の台詞が聞こえてきそうです。
●楽が鬼:○△□といえば仙がい和尚の画を思いだす。思い出せば心豊かな気持ちにさせられる。まさにこの句のように・・・
●幻灯齋:角のあるもの言いや性格が酒が入り暖まる事によって笑顔がこぼれ話も弾んでくるんですね。中七以降は三角四角円くなるの方がリズムが良くなると思いますがいかがですか?

敢闘賞

敢闘賞:3
得点:15
累積:352
合計:370
6点以上

●緑地:万感こもるひとり酒。これは娘を持った父親の哀しい特権か。
●豆春:こんな映画のシーンをみたことあるような気がします。おでんととっくりはさびしいお父さんにぴったりの小道具ですね。
●日曜生:状況が整いすぎ、泣かせどころも決まりすぎ。でも、そこが温かくていいです。
●冬樹:まさに小津安二郎の世界ですね。娘の結婚式を終えて真っ直ぐに自宅に帰る気になれず、モーニングのまま行きつけの小料理屋の暖簾をくぐる・・。かつてはこんな親父になりたいと、ひそかなあこがれを持?たものです。ついに実現は叶わなかった夢ですが・・。
●佳:しんみりした感じがいいです。おでん食べて元気出してください。
●めだか:ドラマの1シーンみたいですね

●はじめ:やれやれしみじみとします。
●利根ノ雫:娘を持った父の寂しさが伺い知れます。

○○○勝ち越し○○○

得点:11
累積:227
合計:238
5点以上

●珍念:満腹気味になって、最後の一つも迷いますね。
●阿美土:愛しさすら思うおでんのファンとして、素直な心理がいいですな。
●写汰:迷うんですよね。その惑いがよく出ています(そして、毎度同じものを選んでしまうものです…)。
●舟酔:あまり好きな品じゃない方から食べていく人もいるのだろうかと考えてしまいました。
●かぼす:最初は大根。続いてちくわぶ・こんにゃく・昆布にお豆腐…あーおでんが食べたくなってきた。

得点:11
累積:437
合計:448
5点以上

●天布留:多分、すすけたテディベアを眺め、雨音を聞きながら独りで飲んでいる。店のおやじさんと客の心をいろいろと想像しました
●楽が鬼:馴染みの女が振られた男の意趣返しに「捨てて」と置いてったテディベア。彼女はその後、消えてしまったが、店の親父はいまも密かに彼女を慕ってる。大人のメルヘン。
●酔象:他に客のない静かなおでん屋を感じさせてくれたのがよかった。雨の音もいいが、ベアを活かして、おでんの音が感じられるともっといい。
●珍念:いや、なんとなく似合う気がして……。
●冬樹:何故「おでんや」に「テディベア」があるのか、何故「外は雨」とことさら言いたかったのか、いくら考えても解りませんが、類想句の多い中、ここまで飛躍した発想に敬意を表します。でもこの句、多分作者は実際の光景を見たのでしょうね。

得点:11
累積:632
合計:643
6点以上

●日曜生:格言というか戒めというか。哀愁というか滑稽というか。おでん食べる度に思い出しそうな句です。
●長閑:知っていたつもりの部下の知らない面を見るようなとき。しみじみした気持ちとおでんがはまりますね。

●黒子坊:お酒が入ると突然獰猛になってしまう部下。各所の赤提灯で見受けられる光景ですね。
●三丁目:うれしさ半分危機感半分。心情おだやかならぬ上司の酔いは急ピッチ。いい風景です。
●写汰:サラリーマンとおでん。男性だけの世界をうまく表現しています。

得点:11
累積:-23
合計:-12
3点以上

●かぼす:こぎれいな女将の箸もつ手元が浮かびます。「丁寧を」としたところが面白いです。
●はじめ:お多幸か安兵衛かななど思いました。

●小酔:文法なんてくそくらえ。俳句にすれば斯くの如し。自宅のおでんではなく、おでん屋のおばさんが作る丁寧なおでんの一つ一つの具が思い浮かびます。
●土羊:料理は仕込み。料理への思いを感じます。
●緑地:丁寧に作ったおでんはみているだけであったまります。
●鷹目:澄み切った汁を裏付ける、周到な下ごしらえを施された具は眺めて飽きません。むろん家で作る大雑把なやつも大好きです が。

得点:10
累積:600
合計:610
8点以上

●佳:ほどよく言えるおかみも、相当心得た人なのでしょう。雰囲気を楽しむ余裕がいいです。
●利根ノ雫:おかみの愚痴も酒の肴になるのかな
●はじめ:ついつい酒も進みますねぇ
●阿美土:小意気な小料理屋。女将が結い上げた髪に触れながらのぐち、艶がありますなあ。
●日曜生:やっぱり演歌がかかっているんでしょうね。家族のおでん、よりも、こういう情景に頷いてしまいます。

得点:10
累積:630
合計:640
8点以上

●鷹目:三人のささやかな酒宴、遅れてきた一人、と読みました。湯気と共にさらに深夜へと・・・。
●幻灯齋:また温めるが効いていますね。一人のところに二人来たのか、二人のところに一人来たのか、どんな関係の3人なんだろうと想像力をかき立てられる句です。
●長閑:深夜に友だちがきて、1人で食べきるつもりだったおでんをお裾分け、とか想像しました。猪口を出すときの気持ちが気になる句。
●酔魚:昨日のおでんを温め直し三人で酒飲む侘びしさ。学生下宿か 独身寮の景色?

●阿美土:猪口三つが謎でいい。恋の鞘当てか、おでんの味が浸みてます。はて、顛末は?

得点:10
累積:874
合計:884
6点以上

●幻灯齋:こういう脱力系の俳句っていいですね。スーツを着たいい大人がはんぺんでもめている「これは俺の」「いや半分よこせ」などと言い合っているばかばかしい映像が現れました。
●土羊:白き柔肌が好きな男が多いってことですね。
●鷹目:実を言うと西の人間なので、はんぺんとちくわぶを断罪せずにはいられません。
●酔魚:これは、はんぺんじゃなくて竹輪麩でしょう。
●舟酔:女性ははんぺんごときで揉めないでしょうね。男の人は子供っぽさがほほえましい句です。
●酔象:軟弱男のことでしょうか?じっさいはよくわからんおでんなのですが、変なたとえなので取りました。私の肩は岩石男です。半片男がうらやましい。

得点:8
累積:703
合計:711
6点以上

●めだか:”落ち”というか、決まってます
●利根ノ雫:おでんをつつきながらだとどうして愚痴になるのかな
●素松:シンプルにリズム良く読みやすい句でした。
●夏草:おでんの鍋は酔っぱらいぶつぶつはじめ、あらゆるものを飲み込んでぐつぐつ煮詰まって、最後は食べられない代物になりそうです。

得点:7
累積:321
合計:328
5点以上

●鷹目:三人のささやかな酒宴、遅れてきた一人、と読みました。湯気と共にさらに深夜へと・・・。
●素松:共感出来ました。飲む姿も綺麗なんでしょうね。
●黒子坊:こういう人は、佳い女だと思います。おそらく。
●長閑:汁まで飲んでかついい女でいるのはなかなか難しいもんだと思います。気風のいいかっこいい人なんだろうな〜。

● ●●大関負け越し●●●

● ●●関脇負け越し●●●

得点:6
降格:5+1
累積:627
合計:621
7点以上

●楽が鬼:コートの背を丸め急ぎ足ですれ違った男「おでんおでん」とつぶやいていたな〜〜でも決めにけりだから独食か?と思ったら相哀れむの気持ちから地に採ってしまった
●かぼす:もしかしたらコンビニおでんかなとも思いましたが、ここまで思いつめているなら、やっぱり自分で作るんでしょうね。

●夏草:上五と下五の凡庸さを中七の「おでん」の繰り返しが救っていて、冬の寒い帰り道を行く息急く感じ、味がよく滲み出ています。
●小酔:おでんを引き立たせるのは寒さ、寒い中の帰宅、雰囲気が良く出ています。食いしん坊の我が輩の気持ちにピッタリでした。


● ●●小結負け越し●●●
●●●前頭以下負け越し●●●

得点:4
降格:2+1
累積:94
合計:91
5点以上

●土羊:様々な好みに応えるおでんの楽しさを人間学へ。凄い。
●めだか:私は大根です。どんな人柄ですか?

得点:4
降格:1+1
累積:50
合計:48
5点以上

●酔魚:こんな日がどんな日か、そしてこの家族がどんな家 族か想像力を喚起させます。
●天布留:各々の具が家族分入っているのでしょうが、我先にとなるのでしょう。家族団欒いいですね。

得点:4
降格:1+1
累積:64
合計:62
5点以上

●三丁目:時流をうまく取り入れた描写が面白い。でも、なるべくなら同席は避けたいものです。
●豆春:女子会好きなので選ばせていただきました。話が尽きない不思議、いいですよね。今度の女子会でこの句を紹介したいです。
●珍念:女の子で盛り上がると、男は何もできないですな。
●佳:身を乗り出して聞く女の子達、ぐつぐつ煮つまるおでん鍋の音が聞こえそうです。

得点:3
降格:2+2
累積:397
合計:393
5点以上

●冬樹:誠に素直な詠みっぷりに好感が持てます。「山海の恵み」という言葉から、大根や蒟蒻などと共に銀杏や蛸など、鍋の中の賑やかな色彩までもが浮かんでくるようです。ちなみに私のおでんベスト3は、大根・豆腐・竹輪です。元来、安上がりにできあがっています。

得点:3
降格:2+2
累積:120
合計:116
5点以上

●写汰:ぶすっとしてもくもくと食べるおでんの味。日々つみかさねていく家族の食卓の素晴らしさを詠んでいると思いました。

得点:3
降格:2+2
累積:521
合計:517
5点以上

●豆春:おでんとはズバリこのようなものですね。小さな声で音読したくなる、すてきな句だと思いました。

得点:3
降格:2+2
累積:213
合計:209
5点以上

●夏草:何があったかは知らねども、プロのおでん屋の親父が迷い箸の図はユーモラスで、リズミカルな語調とともにストレートな味わい有り。

得点:3
降格:1+2
累積:67
合計:64
5点以上

●三丁目:おでんの句らしからぬ(?)詩情ゆたかな美しさ。香りに参りました。

得点:3
降格:1+2
累積:22
合計:19
5点以上

●黒髪:「しみしみて」に一本とられました。具に染み渡るおでんの世界は、楽しさと哀愁いっぱいです。

得点:1
降格:2+4
累積:225
合計:216
5点以上

●黒髪:卵の黄身が溶けるさまを見ながら、どんな会話があったのだろう。無骨な語感ながら、「わけまへ」にドラマ性があってマルです。

得点:0
降格:3
累積:26
合計:23
3点以上

♪楽が鬼:俳句の心を取り戻してください

得点:0
降格:2-5
累積:310
合計:303
5点以上

初出場
得点:0
降格:-5+
累積:20
合計:15
5点以上


届出休場
降格:+
累積:181
合計:
5点以上


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