第129回
11月場所の2
幻灯斎関
選句評にございましたが、シチュエーションは異なるものの廊下と椅子に
はみなさま何か感じていただけるものがあったんだという発見をしました。
また、既にお気づきの方もお出ででしょうが、自覚のなかった私は「物」や「事」の取り合わせは
今後の俳句作りの上で面白いヒントになりそうだとも思いました。
いいきっかけになればいいなと思います。
ありがとうございました。
お題は【十一月】でございまぁぁぁ〜す!

優勝

優勝:10
得点:26
累積:623
合計:659
7点以上

●めだか:一幅の画のように目に浮かびました
●楽が鬼:小津のローアングルのカメラ目線で17文字を見たら。もやもやと幻視が起こり、遠い昔にあった景色のに中に吸い込まれていきそうになった。
●利根ノ雫:何か学生時代を思い起こします

●冬樹:陰暦十月のことを、別名「小春」「小六月」などとも称していますが、この句、まさに陽暦十一月の小春日のほんわかとした雰囲気に満ちあふれています。「廊下」というものが無いしがないマンション住まいの者にとって、何ともうらやましい情景です。
●日曜生:私は小さな病院の廊下と木の椅子を思い起こしました。少し悲しく、でも穏やかな情景に思えました。読み手への預け方がとても上手いと思いました。光の加減と屋内の暖かさ、十一月をきれいに使っていると思います。

●写汰:あたたかな光景のはずなのに、どことなく影が。その感じがよかったです。
●舟酔:ありふれた風景から懐かしさと倦怠のようなものが伝わります

●三丁目:廊下の椅子が、いかにも十一月らしくいい感じですね。ただ、上五が説明的で惜しい。
●緑地:十一月は日向ぼっこが一番気持ちいい季節ですよね。日の位置が変わる度にイスも動いて行くんですね。
●はじめ:ロッキングチェアですかね。うたたねしたいです。
●酔象:長い廊下の赤みを帯びた日射しに伸びる影が脳裏に浮かぶ。遠くのノイズ。ただ、廊下の椅子に、十二月の大掃除も感じてしまうのだが、どうなんだろう、考えすぎか。
●長閑:廊下に差してくる陽の感じと空気が、あるある・・・という感じで懐かしい気分にさせられます。

敢闘賞

敢闘賞:3
得点:12
累積:448
合計:463
5点以上

●夏草:そうですね、どう腹をくくっても、何かしらの尻尾が残ってしまうのが年の締めくくり前の十一月ってやつです。
●幻灯齋:季節柄、年末に向かってどうしようもなく追いつめられたのでしょう。それは金銭的にか、仕事にか?腹をくくって正体をさらすか、化けてやるか。11月に動物のしっぽをもってきて自らを置き換えたように思えます。秀逸です!微妙に分かるか、分からないかの稜線を行ったり来たり出来る面白い句だと思います。
●舟酔:11月のカレンダーの後ろから狐が尻尾と頭を出して笑っている図が見えました。面白いです。
●三丁目:師走を迎える覚悟を、軽妙に捉えたユーモアとペーソスに味がある。

○○○勝ち越し○○○

得点:10
累積:640
合計:650
8点以上

●鷹目:冷えて澄んだ空気に紫煙が溶けていく。香りのシズルに誘われて、煙草喫いたくなりました。
●土羊:愛煙家の一服の瞬間に11月を感じます。

●はじめ:値上がりしたら美味しくなりましたね
●利根ノ雫:嫌煙家の私ですが句はいいですね。

得点:10
累積:238
合計:248
5点以上

●酔魚:実感を端的率直に詠んだのでしょうが、普遍にいたってるのでしょう、小生は終末にさしかかった己が人生を感じました。
●緑地:つるべ落としの様な秋の移ろいは時間もそうですね。あ然とした感じがよく出ています。

●豆春:景が私にはよく見えないのですが、「忽然と仕 舞う」は11月らしいと思いました。
●小酔:十一月は師走、クリスマスへの前奏曲のような気もします。そのため、いつの間に過ぎてしまうのかもしれません。「忽然」「仕舞いけり」が面白いと思います。
●三丁目:まさしく忽然と終わる感がある影薄き十一月。

得点:9
累積:517
合計:526
5点以上

●阿美土:もうすぐ年の暮れなどと思わずに、坦々と生きるがとてもいい。。「日を紡ぐ」が温かく感じます。
●土羊:マッタリと寒さを味わう日時計のような景色が浮かびます。
●利根ノ雫:11月になんとおおらかな人だ!

●幻灯齋:これからどんどん寒くなり、雪も降ってくる。そんな季節の端境期に日がな一日ぽかぽかと暖かい日があります。この事を日を紡ぐとはなかなか素敵な表現だと思います。また、厳しい季節になる前の11月を楽天家と捉えたのは見事です!
●豆春:小春な感じが言葉から感じました。楽天家は人 間じゃなくて、妖精みたいな気がしました。

得点:9
累積:91
合計:100
5点以上

●佳:情景が浮かびます。「舞う色」としたのが上手いです。
●かぼす:うちの庭も落ち葉が賑やかに舞っていますが、そのままを句にしてもらったようです。「赤あり黄あり」が楽しくていいですね。
●楽が鬼:先日、久し振りに善福寺川沿岸を散歩した。数年前までは近辺で暮らしていた。その日は句のように舞う色はそれほどではなかったが、瞼の裏に焼きついている。
●酔魚:まさに錦繍、きれいな句です。

得点:9
累積:181
合計:190
5点以上

●はじめ:日向ぼこ出来そうです
●天布留:木の根元に落ち葉が敷き詰められ、そこに日が差している。とてもきれいな光景ですね

●めだか:初冬の景色ですね
●佳:葉が落ちた後の森の明るさ、素敵な情景を思い出されましたね。

得点:8
累積:216
合計:224
5点以上

●おじや:女の人を閉じ込めた絵を持って電車で旅をしてる白髪のおじさんが持ってるような、古くて重い皮の旅行鞄で出かけるといいと思います。
●小酔:一人で行くんだ幸せに背を向けて−−、老年は、老年は酒場経由墓場を目指す。旅立ちの、ときは今、雨は降らぬが十一月。年の瀬間近で感覚的にピッタンコ。
●長閑:秋と一人旅のそれぞれちょっとずつさみしい感じがありながらも、湿っぽくない感じがいいなと思いました。

得点:8
累積:23
合計:31
3点以上

●長閑:秋から冬の寒い昼間に歩きつつクラシック聴いていると、たしかに「しじまがゆれる」感じがするときがあります。特に弦楽器!
●写汰:どことなく絵画的で印象に残りました。
●天布留:ヴァイオリンの音色は、まさしく上五の表現がふさわしいと思いました
●かぼす:少年を使うとなんとなく詩になるのでずるいなとは思いながら選んでしまいました。以前にも変声期の霜柱だか氷を踏む句があったような…。

得点:7
累積:15
合計:22
5点以上

●豆春:知らない間に日暮れが早くなっている、という 感慨を「ふりむけば」という言葉でうまく表せていると思いました。
●酔象:振り返った場所、たどってきた道、それらが暗闇の世界だったからこそ、光が際立つ。強くはない光を季題に思い浮かべる。この一年の、午後の、微かな、光を感じることができたのだろう、たしかな光の世界がそこにあるのだ、きっと。幻の光、光の帝国などという小説の題を思い出す。闇を詠んで、光を感じた句に感動。
●土羊:背後から闇と寒さが迫ってくる臨場感に溢れてます。

得点:7
累積:64
合計:71
5点以上

●かぼす:少年を使うとなんとなく詩になるのでずるいなとは思いながら選んでしまいました。以前にも変声期の霜柱だか氷を踏む句があったような…。
●酔象:変声期っていうのは確かに微妙な状態であって、行きつ戻りつの細かいくりかえしのような感じがする。なにやらいがらっぽい。その落ち着かない微妙さが十一月にピタリとはまる。
●日曜生:お題の十一月をどう捉えていくかが私には難しかったです。この句の、十一月とはこういうもの、という見方が面白いです。感性が確立していていいと思いました。そうですか、変声期ってそうなんですか。
●緑地:この句ひとつでジュブナイル小説の様です。少年もまた老い安し。

得点:6
累積:116
合計:122
5点以上

●珍念:女の子の気持ちは天気で左右されるもの!?
●冬樹:男にはなかなか理解するのが難しい感覚ですが、小春日に誘われて外出する際の浮き浮き感が、妙に伝わってきます。しかしこの句、男性の句であったら、別の意味ですごい!
●黒髪:朝仕度のちょっぴり楽しい気持ち、わかります。
●鷹目:明るい光、キリッとした外気。新品のブーツを履き颯爽と歩き出す。素敵な女の子が浮かびました。

得点:5
累積:328
合計:333
5点以上

●黒髪:どこか寒い十一月らしさを象徴的に表現していて身につまされます。
●幻灯齋:サラリーマンの場合、ボーナス前の財布は殊に薄く感じられるのでしょう。でも毎日会社に行ったり、来たりしていれば少なくとも月末には財布も厚くなりますね。羨ましい限りです。

得点:4
累積:19
合計:23
5点以上

●珍念:。冬の朝は、寒いけど身が引き締まっていいものですね。
●おじや:凛と冷えた十一月の朝の光。

● ●●大関負け越し●●●

得点:1
降格:6+5
累積:610
合計:599
8点以上

●楽が鬼:先祖の墓を訪ね帰る道すがら、ふと真新しい墓に気が付いた。しかしその墓には花もなく訪れた人の気配が見えない。それ故に淋しい。


● ●●関脇負け越し●●●

● ●●小結負け越し●●●

得点:2
降格:3+4
累積:370
合計:363
6点以上

●日曜生:穴掘って思索を埋めるのでしょうか。それとも穴に入って思索し続けるのでしょうか。穴を掘ると何かわかるのでしょうか。何故十一月なんでしょうか。わからないながらも気になって仕方ない句というのも、あまりないので採りました。
●阿美土:みんなで苦労して穴を掘り、また埋める童話がありました。なんだか不思議な気持ちが入る句です。

得点:5
降格:3+1
累積:884
合計:880
6点以上

●酔魚:瑠璃色という微妙な色はまさに十一月にぴったりで、それを抱くという表現も素敵です。「勇気りんりん瑠璃の 色・・・」なんて少年探偵団のうたを思い出しました。
●鷹目:なんだかユーミンの曲を思い出してしまいました。セーターを着た恋人同士が見つめ合っているよう な。
●舟酔:瑠璃色にひかれました。ガラスのような愛しい11月。作者には11月の良い想い出があるのでしょう。
●夏草:そうですね、十一カ月分の喜怒哀楽、様々な思いと色が混じり合って深い味わいのある〈瑠璃〉色を愛おしむ、十一月ってそうですね。

得点:2
降格:3+4
累積:711
合計:704
6点以上

●冬樹:「酒旗」という言葉があるのかとネットで調べたところ、杜牧の「江南春」という詩の中に「水村山郭酒旗の風」という一節を見つけました。杜牧の詩は、春の風景でしょうが、酒飲みにとっては、何月であっても「酒旗」がたなびいているのは心が躍るものですね。

得点:2
降格:3+4
累積:643
合計:636
6点以上

●夏草:そうですね、〈もう〉と〈まだ〉を行きつ戻りつしながら年を暮れに向かっていくのが十一月ってやつです。

●●●前頭以下負け越し●●●

得点:3
降格:2+2
累積:530
合計:526
5点以上

●小酔:十一月の落葉した木々の間では、小鳥たちの囀りを良く耳にします。「嬉遊曲」は当て字でしょうけど面白く感じました。
●めだか:群がる鳥の声よ嬉遊曲とは!

得点:3
降格:2+2
累積:303
合計:299
5点以上

●佳:お天気がいいのでしょう。乾いた暖かさが感じられます。
●天布留: 本当にカサカサと音がします。各々の人が散歩道を思い浮かべるのではないでしょうか

得点:2
降格:1+3
累積:62
合計:58
5点以上

●黒髪:新年の誓い、もしくは、もっと大切な誓い。人生の誓いを思い出したいものです。

得点:2
降格:1
累積:-12
合計:-15
3点以上

●阿美土:日だまりのような人ですな。やさしく、素直なる気持ちが伝わります。

得点:2
降格:1+3
累積:48
合計:44
5点以上

●珍念:すいません。私もです……。
●写汰:川柳に近いのでしょうか?でもその気持ちがよく伝わったので。

得点:1
降格:2+4
累積:209
合計:203
5点以上

●おじや:幽霊が広場で一句。

得点:0
降格:2+5
累積:393
合計:285
5点以上

得点:
降格:+
累積:20
合計:
5点以上



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