第150回
10月場所の1

お題は【薄】でございまぁぁぁ〜す!
優勝 酔魚関
苦し紛れにでっち上げた駄句に過褒をいただき、ありがとうございます。
ずいぶん昔になりますが、遠野物語の跡を訪ねた際、姥捨ての山と人里が近い距離なので意外に思ったことがあります。
ほんの目と鼻の先といった感じで、芒原の彼方に見えているのです。
老爺老婆は、口減しのため二度と里へは戻らないという自分たちの意志をもって山へ行ったんだなと納得しました。
昔の老人は残酷なこの宿命を自然なものとして受入れる哲学をみにつけていたのでしょう。
年金支給七十歳とか、貧しい国には口減しが必要なのかななんてサマジーは考える昨今です。
 

優勝

優勝:10
得点:20
累積:658
合計:688
5点以上

●楽が鬼:永年に渡って捨てられてきた婆たちの怨念か?山一面が婆たちの陰部に、揺れるすすきは陰毛に見え、おいでおいでと山が呼ぶぅぅ〜〜〜、怖ぇ〜!
●写汰:昔話ではなく、今ここで起きていることのように詠まれています。その残酷な目線にはっとなりました。
●小酔:映像的に凄惨な姥捨てのシーンに一面の芒が揺れるのはドラマチックでいいなと初見は「天」。だがしかし「芒」は野や原に生える植物、姥を捨てるような深き山に生えるものだろうかとの疑問が生じる。が浅い山もあるしどこへ捨てようと---。「地」になりました。
●幻灯齋:姥を捨てるのは木の鬱蒼と生えている山深いイメージがありますが、この句は一面が薄との事。簡単に戻って来れそうな気もしますが、姥捨ての背景表現としては薄もありかもしれませんね。
●月心:楢山節考が髣髴とします。
●酔象:捨つる、ゆれ、の動詞がもったいない気がする。僭越ですが、姥捨の〜芒かな・・がいいような、でも世界がみえる。
●阿美土:楢山節考のシーン。儚く愛しく哀しくいっぱいの気持ちが溢れます。
●舟酔:恐ろしいような、美しいような、死をどうとらえるかで見方が違ってきます。

●おじや:その帰り道だとしたら、辛い。
●草千里:恐い句だけど、景色が浮かびました。それはそれは色のない世界でした。
●珍念/●利根ノ雫

殊勲賞

殊勲賞:5
得点:18
累積:499
合計:522
6点以上

●はじめ:視点がいいですね、ダイナミックです
●珍念:実に絵になる風景ですね。清々しい気持ちになりました。
●幻灯齋:近景の薄越しの富士山。衒いのないところに好感がもてました。
●黒子坊:子らが見上げる雄大で長閑な景色がよく伝わってくる句だと思います。
●かぼす:「富士より高き」の表現が意外性があって面白い!
●写汰:秋らしい日本の風景が目の前に広がりました。
●豆春:北斎のような絵ですね。カッチリ決まって立派な感じがするのは富士だから?
●酔魚/●天布留

敢闘賞

敢闘賞:3
得点
:15
累積:962
合計:980
5点以上

●天布留:ほのぼのとしていますね。日本画の点景にありそうな農夫の後ろ姿を想いました。
●日曜生:私も含め、いくつかの句で色や光や夕暮れ時を取り合わせていましたが、それらの言葉を使っていないこの句に一番色彩豊かな情景を感じました。夕焼けの中を帰る農夫の後姿。労働の後の、なお力強い足取りに、わさわさと揺れる背負子の花薄の輝き。生命力やこの季節の情景の美しさを十分に楽しみました。ミレーの絵の感動を思い起こします。
●舟酔:体を使った労働の後の充足感と小さな余裕がいいですね。

●楽が鬼:ぎりぎりこうした日本の原風景を知る世代には、強く郷愁を覚えるものですよ。背負子の字も姿も現代人には縁遠くなってしまったのでしょう。
●めだか:叙情がありますね。
●かぼす:上五が説明的なのが残念。中七以下をもっと際立たせたら面白いなあと思います。
●珍念:昭和な感じですね。昔の子供は、親の手伝いをよくしました。
●利根ノ雫:今はこんな風景も想い出に成ります。
●おじや

○○○勝ち越し○○○

得点:12
累積:233
合計:245
5点以上

●めだか:感じがとてもよく分かります!
●土羊:短歌として下の句が思わず出てきそうな味わいです

●利根ノ雫:子供背より高い薄の中で楽しく遊ぶ子供の姿が微笑ましい
●三丁目:こんな舞台で自由に遊んで欲しいものです。

●写汰:懐かしい思い出。誰もが経験したことのように思える光景が感じられます。
●酔魚:童等の声が聞えるのは当り前すぎるので、いつの間にか聞えなくなったとか、急に消えたといった方が面白いのではないかと愚考しました。
●かぼす/●小酔/●素松

得点:11
累積:872
合計:883
8点以上

●月心:月夜の野原に舞う薄の影たち
●三丁目:景の大きさ美しさに見惚れました。
●阿美土:天心の神々しさを詠います。透明感が美しい。今一番欲しい心でしょう。
●楽が鬼:重量感のある天心を上五に置いたことで、句の流れががすっかり重たくなってしまったのが残念。
●土羊/●利根ノ雫/●酔象/●酔魚/●天布留

得点:7
累積:34
合計:41
4点以上

●鷹目:短日に急かされるような小学校帰りの不安を思い出しました。
●黒髪:草原を歩き間違えたかと思う瞬間のざわめき。余韻ある言葉の選び方は効果的あり。なんだか詩的です。

●長閑:何かがあった秋の帰り道でしょうか。ざわめく薄と心の描写がドラマチック。
●阿美土/●おじや/●三丁目

得点:9
累積:269
合計:278
7点以上

●おじや:若さと薄のコラボです!
●素松:肩で泣きをりと制服にドラマ性を感じました
●草千里:青春!
●舟酔:ホロ苦い青春の一場面、定番なのに色あせません。

●阿美土:川面に正対する。やがて心静めて歩き出すのでしょう。青い時代のワンシーンです。
●長閑/●利根ノ雫/●黒髪/●鷹目/●めだか

得点:8
累積:73
合計:81
5点以上

●酔魚:消えてしまった懐かしい風景を見るような気がしました。
●黒子坊:ちょっと昔はこのような光景がそこかしこで見られたのだろうなと思わされます。
●日曜生:あの町この町日が暮れる日が暮れる今きたこの道帰りゃんせかえりゃんせ。陽気な愛すべき酔人でしょうか。軽やかな句で好きです。
●めだか: いくつになっても、あどけない感じです。
●阿美土/●舟酔/●黒髪

得点:6
累積:296
合計:302
6点以上

●草千里:白髪を抜くようにとは、うまい例えだなぁ。
●土羊:「白髪抜く」の発想が効いています。
●幻灯齋:白髪と薄の共通項の発見。先日、何本か薄を抜いてきましたが、本当にすぽすぽ楽に抜けてしまいます。
●素松/●日曜生

得点:8
累積:266
合計:274
5点以上

●利根ノ雫:手招く薄の感じが伝わってきます。
●黒髪:廃線かと思うような田舎を走るバス。客はなく、ススキが揺れて手招きしているように見える。
●天布留:こんな情景に身を置いてみたいと思いました。

●月心/●阿美土/●舟酔/●珍念/●酔象
●小酔/●鷹目/●おじや/●素松/●酔魚

得点:8
累積:178
合計:186
5点以上

●素松:音の聞こえもよく、内容も良い句でした。
●酔魚:下谷という町名がピタリと効いているのでしょう,他の街じゃ駄目ですね。
●はじめ:情緒を感じました。
●鷹目:ちょいとイイ所に行った帰りなのでしょうか。

●天布留:ロックシンガーの頭のごとく揺れ動く薄でしょうか。
●長閑/●舟酔/●めだか/●幻灯齋

得点:3
累積:14
合計:17
3点以上

●酔象:大きくて堂々とした景色なんです、でも、ススキのカタカナとひかりのひらがなが、とてももったいない気がする。
●月心/●珍念/●小酔/●草千里

● ●●横綱負け越し●●●

得点:8
降格:10+2累積:631
合計:619
10点以上

●長閑:写実の美しい一句。日暮れてゆくすすき野原の美しさを「金から銀へ」の簡潔さで表したところがお見事!
●珍念:すすきの穂の光を反射する感じがよく表現されていて、面白かっです。
●酔象:銀へ・・の「へ」は説明だから、一文字でも活かし工夫し、白金プラチナあたりに辿りついたら、もっとステキだな。
●黒髪:ひとの人生も金色から銀色に変わりゆく。この句はシンプルな事実に気づかせてくれる。

●土羊/●写汰/●豆春/●天布留/●はじめ

● ●●大関負け越し●●●

得点:6
降格:8+2
累積:673
合計:663
8点以上

●豆春:言葉が美しい。でも実際は長い髪だと絡まりボサボサになりトホホです。そのギャップもかわいいなと思い選びました。
●長閑:黒髪のどんな女性なのかなあ、なんともあやしい、あやしいぞ。
●三丁目:シュールな雰囲気と得体の知れない怖さにもの悲しさが。
●月心/●かぼす


得点:1
降格:8+7
累積:476
合計:461
8点以上

●月心:昔、名切手に「月に雁」ってのがありましたね。
●長閑/●草千里


● ●●関脇負け越し●●●

● ●●小結負け越し●●●

得点:4
降格:6+2
累積:525
合計:518
6点以上

●小酔:散髪した後の頭の軽さと明るい気分を表す口笛、その口笛と付かず離れずの薄の揺れが気に入りました。それは日差しを受けた薄の柔らかい揺れでしょう。
●豆春:散髪がよかった。かなりののんきぶりに幸せを感じます
●珍念/●写汰

●●●前頭以下負け越し●●●

得点:4
降格:1+1
累積:22
合計:20
5点以上

●かぼす:薄そのものをシンプルに捉えたところがすごい!
●小酔:屹立し、なびく。そしてその後は如何。何となく面白い。
●黒子坊/●豆春

得点:4
降格:2+1
累積:253
合計:250
5点以上

●おじや:率直で美しい!
●黒子坊:ドラえもんとのび太君の住む「すすきが原」を舞台とした句だったら痺れますね。

得点:3
降格:1+1
累積:22
合計:20
4点以上

●はじめ:大自然を現代的風景で読み上げましたね。
●素松:ヘッドバンキングを持ってくるところが凄かったです。
●黒子坊/●三丁目/●草千里

得点:1
降格:2+4
累積:95
合計:89
5点以上

●土羊:「波に沈む子」鎮魂歌のように感じました。
●酔象

得点:1
降格:1+4
累積:66
合計:61
5点以上

●日曜生:「陽と風」も良いかと思いました。薄の穂の、ゆったりと、踊るような、揺れるような動きを私も書きたかったのですが言葉が見つけられませんでした。一読して、そうそう!という感じです。中七素敵ですね。うっとり。

得点:1
降格:2+4
累積:205
合計:199
5点以上

●めだか/●幻灯齋/●豆春/●日曜生/●はじめ

得点:0
降格:1+4
累積:117
合計:112
4点以上

●鷹目/●三丁目/●幻灯齋

得点:0
降格:3
累積:4
合計:1
3点以上

●かぼす/●土羊/●黒髪

得点:0
降格:2+5
累積:577
合計:570
5点以上

●黒子坊/●日曜生

得点:0
降格:2+5
累積:92
合計:85
5点以上

●写汰


無断休場
降格:10
累積:170
合計:160
7点以上

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