第65回春・3月場所の2
平成20年4月1日〜15日
 お題は
春愁/風車でございまぁぁぁ〜す!
優勝
三丁目関
優勝御礼
驚き、桃の木、山椒の木。感謝、感激、雨、霰。嬉しさ半分、恐さ半分。
こりゃ、神明宮で御祓いだ。
皆様、本当にありがとうございました。 三丁目

優賞

優勝:10
得点
:27
累積:574
合計:601

夏草:些事を詠みながら、ホラー映画で主人公が精神に変調をきたす時に挿入するイメージカットのような絶妙さがある。
風花:こんなちょっとしたことで、ガックリと落ち込んでしまう。
素松:人に想像させる良い句でした。
珍念:無念な……、あまりに無念な感じが伝わってきます。
冬樹:目玉焼きの失敗作にさえ覚える春愁・・「面白ふてやがて悲しき」感じが共感できます。「春愁」という極めて抽象的な季語に具体的な「物」をぶつけたことの成果でしよう。
幻灯齋:いつもならどうという事のない目玉焼きですが、何か考え事をしていたのでしょう。そこはかとない物思いがくずれた黄身から感じられます。
小酔:「目玉焼き」は季語ではないようですが春を感じます。我が女房はわざわざ黄身を崩して焼き固めた目玉焼きが好きなのですが、崩れた黄身に愁いを感じる作者の繊細さ滑稽さに清き一票。
孤風:うまくいかないときゃそんなもんだ。
緑地:こういうちょっとした事柄が季語を端的に語っていると思います。
楽が鬼:「あ〜た会社に遅れますわよ」「わかっとるうるさいばか」と、鞄を提げて立ち上がりながら目玉焼きを皿から啜る映画社長シリーズの森繁が演じたあの場面を思い出す。めだか:黄身が崩れると残念ですよね。愁いに拍車がかかったことでしょう!
酔魚:春愁とは深刻な思いでないと歳時記にはあるが、こ んな日常の些末なものに結びつけた軽さおかしさが楽しい。

殊勲賞

敢闘賞:5
得点:26
累積:308
合計:339

鷹目:時間が止まり、風景に焼きついたような不思議さを感じました。この風景に取り込まれたまま、動きを止めるのも良いかも。
小紫:壊れた風車を持ってきたところに一本。紅きにぐっときました。
小石川:「壊れて」のいち語に揺さぶられつつ、景色を超え心象の世界へいざなわれました。
素松:綺麗な画を浮かぶ事が出来る句は大好きです。
酔魚:赤い風車が花のように見えたのか、赤い花が風車の ように見えたのか。どちらにも採れるレトリックが面白い。
黒髪:壊れてさえ、花になる。ロマンチックです。こんな変身を遂げてみたいものです。
黒子坊:壊れてしまう儚さと紅花の咲く艶やかさ。
天布留:子供のころ、こわれて回らない、かざぐるまを手にがっかりしたのを思い出しました。
阿美土:輪廻転生を感じます。鮮やかな緋色が浮かびます。
舟酔:紅い花は残像のように何時までも・・・・。
値札:壊れると本当の姿が見えてくるんですね
緑地:新緑の中に咲く赤い花が印象絵画の様です。

敢闘賞

殊勲賞:3
得点:21
累積:194
合計:218

酔魚:メダカに顔があり、その前に小さな泡がひとつ、春の憂きことは左様に小さく軽いもなんだろう。
めだか:泡なそをよく発見しましたね。なんかとても良い感じがしました。メダカだから推したのじゃありませんよ。
酔象:ユーモラスな姿に見えるのだが、そこに春愁をみる、とは、意外な感覚、人はおもしろい
阿美土:なんとのどかなのでしょう。詠まれためだかのうれしさよ。こんな視点があるんですね。
舟酔:ちょっとはずしたユーモアに共感します。こういうのが俳句の心かなと思いました。
楽が鬼:このひとの愁うる春になんという景色を見ているのだろう。春愁、めだかと季重ねでありますが春愁が強い主語となっておりこれぞ俳諧の妙と感嘆符の連続です。
与作:めだかの口から吐く気泡に春を感じます。
幻灯齋:何も考えずぼんやりと水槽を眺めている、ボーとした春の感じが伝わってきます。
三丁目:めだかは夏の季語ですが、この視点、おかしみが気に入りました。


○○○勝ち越し○○○

得点:13
累積:158
合計:171

黒子坊:賢人業平にもそのような日があるのなら、ちょっとうれしい。
天布留:いにしえの美しい絵が見えてきます。
はじめ:咲くのを待ち散るのを惜しむ桜。愁うほどの美しさをひとりじめとはなんとうらやましいことか
三丁目:業平でも独酌かと、なぜかホッとする。想像句の醍醐味。
土羊:酒の句の中で最も好みの句でした。
夏草:高尚にして美麗にまとまっているところに嫌味を感じますが、それは醜男のひがみ、やっかみでしょうね。

得点:11
累積:458
合計:469

緑地:春風を楽しめずにいるのは受験に失敗した学生でしょうか。でも風に向かう姿を想像して何故かとても前向きなイメージを感じました。
楽が鬼:群衆の中に一人取り残された男あり。回ることを拒む風車をひとりぽっちの己に擬人化させたこの句は大都会という砂漠の寂寥感を感じる。
小石川:風車を見かけなくなりましたね。でもこの句は風車のあった風景を一挙に思い起こさせてくれました。
夏草:流れに抗う姿は美しく、その精神は買いです。
木古里:回ればいいってもんじゃあないですよね!

得点:11
累積:92
合計:110

日曜生:私にとってはちょっと初夏にも感じられる風景なのですが、木々の包容力を感じる、すてきな感覚でした。
鷹目:さんざめく花見の輪を離れると、暗い木々が風に音を立て、お前は酔っているのか、それとも狂い始めているのかと、うっすらとした恐れを感じます。
笑い猫:ざわめく木立 不安の予感がします。・・・春の日は過ぎ行く。
木古里:春というのはざわめくものなんですね。静かさが好きです。
小石川:つきはなした詠みかたなのに、なぜか詠み人の想いが浮き出てくるような奥行きを感じました。
天布留:「ざわめき抱く木立ち」いいですねぇ。

得点:11
累積:106
合計:117

値札:今や初老の我々は恋で老いをつぶせねば
酔象:命には限り、恋は永遠、まことの道理
土羊:衰えに春の懈怠感が加わった表現が素晴らしい。
珍念:いい加減にしなさいよ。本当に。いい年して。
黒髪:その恋は、桜のように咲いて、潔く散るのでしょうか。老木の桜は美しいです。
日曜生:恋は若さでするものではなくってよ。だけどこの愁いが本音。

得点:10
累積:411
合計:451

黒髪:不吉な予感をはらんだ風景だけど、過ぎ去ってしまえば、単なる一場面。「よぎりけり」という表現がさっぱりしているので、そんな風に読めました。映画「生きる」の主人公を思い浮かべま した。
小酔:春愁の前を、なぜ黒猫が横切ったかというと後では知覚することができないから。なぜ三毛猫でなく黒猫かというと春愁だから。
めだか:愁いていたら、我関せずの黒猫が・・・どっきりですね。
孤風:黒猫=凶兆と思わない人は……黒猫の飼い主。
風花:ゆったりと歩く黒猫が見えるようです。 

得点:9
累積:204
合計:213

三丁目:わが子として育て、天寿を全うし、戻って行った愛猫への思いが伝わる。
笑い猫:黒猫と風車の因果関係は・・・?摩訶不思議な句。
小紫:回る風車を見ながら18年間の思い出も回ったのでしょうか?黒猫と風車の取り合わせが絶妙。
舟酔:18は超長生きですね。この前キャットフードを見ていたら7歳以上の老猫用があったのでびっくりしたところでした。今頃、天国ですね。

得点:8
累積:82
合計:90

土羊:セピア色の艶があります。韓国ドラマを凌ぐ表現力。
幻灯齋:風が染みる薬指は指輪をはずしてから間もないのでしょう。まだまだ麗らかな季節に馴染めない愁いが読み取れます。
阿美土:これから新しく生きてみなくてはと、決心を胸に前を向く姿がいいです。
笑い猫:長年、大事に嵌めていた指輪なのでしょうね。ボクはしたことないですが…
小紫:「指輪の痕」が切ないです〜

得点:6
累積:142
合計:148

佳:山道を行くと、きれいな鳥の声が響き渡る。姿を見せない小鳥は、いそがしく春の活動を始めているのでしょう。
与作:壊れた後に赤い花となった風車を詠う視点がすばらしい

得点:5
累積:50
合計:55

孤風:陽気も良くなってはしゃぐ子供の楽しげな声が聞こえた。
酔象:下句でなごむ、こんな子がたくさんいるといい
与作:回りが韻を踏んで子供の動きがよく表れています。

●●●大関負け越し●●●

得点:3
降格:10+4累積:288
合計:274

冬樹:解ります。でも、「月曜日」というのが解りすぎるんですよね。もし「木曜日」だったら、あるいは「真っ赤な空」だった・・冒険心を買って天に頂けたかも。
鷹目:月曜日の空は、いつも薄情なものですが、暖かく人懐こい春の晴れた日は、本当にどこかヨソへ行ってやろうかと、一線越えさせかねぬ魔力があります。
素松:月曜日というところがうまいと思いました。

●●●負け越し●●●

得点:4
降格
:1+1
累積:24
合計:22

利根ノ雫:一期一会の季節ですから一寸のことで直ぐに感傷的になります。
珍念:あなた、よく車窓の人に恋していませんか?

得点:4
降格:5+1
累積:373
合計:367

はじめ:風車といえばははのせなかが最初ですか
佳:その記憶が残るというなら、子供は二つか三つ。そうです、昔のお母さんは子供がちょっと大きくなったって、片時も目を離さないように、よくおんぶをしたものです。

得点:3
降格:5+2 累積:518
合計:511

木古里:頑固な感じで気に入りました。しかめっ面が思い浮かびます。春は春でって感じですね。

得点:3
降格:5+2
累積:199
合計:192

風花:余韻を残した言いまわしがうまい。
利 根ノ雫:子供の頃をぼんやりと思い出します

得点:3
降格:1+2
累積:18
合計:15

冬樹:寺山修司の世界ですね。私、こういう句に弱いんです。それが、私自身の弱点でもありまして・・。
佳:悲しい気持ちで訪れた人には、啜り泣きに見えるのでしょう。重いですが色彩が印象的です。

得点:2
降格:2+3
累積:107
合計:102

利 根ノ雫:春には色々な事が怒るから一喜一憂毎に盃も増えるんですよね。

得点:2
降格:1+3
累積:24
合計:20

日曜生:別れ来た人に、汽車で手紙を書いているのでしょう。言葉が探せないまま胸が重い、対照的な汽車のスピード。背景はぐんぐんと圧倒的な春に変わっていく。なんて、車中の人とシンクロしてしまいました。

得点:2
降格:3+3
累積:154
合計:148

値札:どのあたりの昭和が回っているんですか
小酔:「わたくしの」という音がとぼけた味で面白い。

得点:1
降格:2+4
累積:133
合計:129

黒子坊:春は色事も多いですからねえ。

得点:1
降格:1+4
累積:33
合計:28

はじめ:花粉症はつらいですね

得点:0
降格:5+5
累積:198
合計:188

得点:0
降格:5+5
累積:217
合計:207

得点:0
降格:1+5
累積:69
合計:63

得点:0
降格:1+5
累積:70
合計:64

得点:0
降格:5
累積:-22
合計:-27


降格:10
得点:
累積:114
合計:104

無届休場

得点:
累積:40
合計:

届出休場

得点:
累積:3
合計:

届出休場

得点:
累積:-1
合計:

届出休場


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