映 画
|
邦 題
|
エヴァの匂い
|
原題
|
Eva
|
ジャンル
|
官能ロマン
|
監督
|
ジョセフ・ロージー
|
脚本
|
ユーゴー・バトラー
エバン・ジョーンズ
|
撮影
|
ジャンニ・ディ・ペナンツォ
|
国・年度
|
仏 117分 1963.6- b&w
|
ソース
|
DVD
|
|
「唇からナイフ」のジョセフ・ロージー監督作
【解説】
英国の推理作家J・H・チェイスの原作をドラマチックに描いたロージーの話題作。もと坑夫で、兄の作品を盗んだ偽りの作家のティヴィアンは、フランチェスカという婚約者がいるが、盗んだ小説が映画化され、名声も金銭も、本当は偽りの作家という焦燥感から真実の姿を見せられない。ところがベネチア社交界の花形であるエヴァ知ってから、彼女の虜になり自分の弱みを見せてしまう。たとえエヴァために幾人もの男が身を滅ぼしたと知りながらも、仕事も婚約者も忘れ激しくエヴァに溺れていく。やがて、エヴァとティヴィアンの関係を知ったフランチェスカは、逃げるようにその場を立ち去り自殺をしてしまう。婚約者を死に追いやり、友人たちにも見捨てられたティヴィアン。結局は、他の男同様に自分もエヴァに捨て去られる運命と知りながら……それでもまだエヴァを追いかけ回す惨めな男になり果てていた・・・。エヴァとは、聖書で夫アダムを誘惑する人類最初の女の名前。
ジャンヌ・モローのエヴァは残酷でみだらで魅力的。その素晴らしさは、男をころりと参らせるには十二分な貫禄だ。彼が労働者出身であるのをエヴァが嘲るところなど、エンディングですがるティヴィアンを蔑むようにいうセリフ「結局おちこぼれなのよ」といったときの目つきなどはぞくぞくしてしまった。オレって変態か?あの目つきは決して自分が悪いことをしたとはて思っていないに違いない。
【配役】
ベネチア社交界の花形エヴァ・・・ジャンヌ・モロー/元坑夫という経歴の新進作家ティビアン・・・スタンリー・ベイカー/ティビアンの婚約者フランチェスカ・・・ビルナ・リージ
|
音 楽
|
音楽監督
|
ミシェル・ルグラン
|
主題邦題
|
エヴァの匂い
|
主題原題
|
Eve
|
ジャンル
|
jazz
|
作詞作曲
|
ミシェル・ルグラン
指揮 カルロ・サヴィーナ
|
サントラ
|
2002年発売の再発版は全曲マスター・テープからのCD化
(SLCの旧盤は一部の曲はアナログ落とし)
|
ソース
|
LP SLC /CD ●
|
|
【音楽】
劇中、ジャンヌ・モローのしなやかな指先が落とす針の先にあるのは、ビリー・ホリーデイのアルバム「Lady
Sings the Blues」(Verve)。 使われた曲は<Willow Weep For
Me><"Loveless Love
>ほか「イントロダクション」「No Sun
In Venice」などなど。
全16曲収録。
ミシェル・ルグラン(p.com)
1932年、パリ生まれ。父は作曲者であり楽団指揮者、母は楽譜出版社経営者、姉夫婦は歌手という音楽一家。6歳でピ
アノをマスターし20歳でパリ音楽院を主席で卒業。作・編曲、ピアノ奏者として活躍しながら、ジャズ界の帝王マイルス・デイビスとも共演した。1964年には映画『シェルブールの雨傘』の成功で世界的名声を獲得、『華麗なる賭け』でアカデミー歌曲賞、『おもいでの夏』でアカデミー作曲賞・グラミー賞、『愛のイェントル』でアカデミー歌曲、編曲賞を
受賞している。
音楽担当したミシェル・ルグラン映画音楽作品は以下の通り
1962 エヴァの匂い/1964 シェルブールの雨傘/1966 ロシュフォールの恋人たち/1968 華麗なる賭け/1970 嵐が丘/
1970 ロバと王女/
1970 おもいでの夏/1981 愛と哀しみのボレロ/1982 ネバーセイ・ネバーアゲイン/71983 愛のイェントル/1988 想いでのマルセイユ
など
|
小説
|
邦 題
|
悪女タイプ
|
原題
|
Eve
|
ジャンル
|
官能小説
|
作者
|
ジェームズ・ハドリー・チェイス
|
訳者
|
|
出版年度
|
1945-
|
出版社
|
創元推理文庫
|
★Just another
Sucker 『貧乏くじはきみが引く』創元推理文庫
★「Palmetto」
1956「拳銃の報酬 I'll get you for this」(英)
監督:ジョセフ・ニューマン
1959「悪党ども Les Canailles」(仏)
監督:モーリス・ラブロ
1960 「悪の報酬 An Einem Freitag um Halb Zwoelf」(独)
監督:アルビン・ラーコフ
1963「めんどりの肉 Chair de Poule」(仏)
監督:ジュリアン・デュヴィヴィエ
「レプスキー危機一髪 Try This One for Size」1989(米)
監督:ガイ・ハミルトン
1989「レプスキー大胆不敵 Have a Nice Night」(仏)
監督:ジュノー・シュウォーク
1989「レプスキー最後の挑戦 Want to Stay Alive?」(仏)
監督:クロード・ベルナール=オーベール
|
ジェームズ・ハドリー・チェイス
(Chase,James Hadley)映画化作品リスト
★Believed Violent 『その男凶暴につき』創元推理文庫
1972「レプスキー絶体絶命Believed Violent」1990(仏)
監督:ジョルジュ・ロートネル
★Eve 『悪女イブ』創元推理文庫
1957「女は一回勝負する Une manche et la belle」(仏)
監督:アンリ・ヴェルヌイユ
1962「エヴァの匂い Eva」(仏)
監督:ジョセフ・ロージー 出演:ジャンヌ・モロー,スタンリー・ベーカー
★The Flesh of the Orchid 『蘭の肉体』創元推理文庫 1963
1974「蘭の肉体 LA CHAIR DEL'ORCHIDEE」(仏=伊=西独)
監督・脚本:パトリス・シェロー 出演:シャーロット・ランプリング,ブルーノ・クレメール,シモーヌ・シニョレ
★No Orchids for Miss
Blandish 『ミス・ブランデイッシの蘭』創元推理文庫
1959 「黒い骰子Black Dice」1948(英)
監督・脚本:セント・ジョン・L・クラーク
1971「傷だらけの挽歌 THE GRISSOMGANG」(米)
監督:ロバート・アルドリッチ 出演:スコット・ウィルソン,キム・ダービー
★One Bright Summer Morning 『ある晴れた朝
突然に』創元推理文庫
1965 「ある晴れた朝突然に Par un Beau Matin
D'ete」1964(仏=西=伊)
監督:ジャック・ドレー 出演:ジャン=ポール・ベルモンド
★The Soft Center 『ソフト・センター』創元推理文庫
1967 『映画というささやかな商売の栄華と衰退』Grandeur et
Decadance d'un Petit Commerce de Cinema, 1986(仏)
監督・脚本:ジャン=リュック・ゴダール
★Tiger by the Tail 『殺人狂想曲』早川書房
1957(世界探偵小説全集) 「殺人狂想曲 L'HOMME A
L'IMPERMEABLE」
1957(仏=伊)
監督:ジュリアン・デュビビエ 出演:フェルナンデル,ベルナール・ブリエ
★Miss Callaghan comes to grief
1957「目撃者 Mefiez-vous Fillettes...」(仏)
監督:イヴ・アレグレ
★Mission to Venice 『ヴェニスを見て死ね』早川書房
1964「Agent special a Venise」(仏=伊=西独)
監督:アンドレ・ヴェルシニ
★An Ace up My Sleeve 『切り札の男』創元推理文庫
★「Ace Up My Sleeve」
1975(英) 監督:イヴァン・パッサー
|