優勝
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優勝:10
得点:28
累積:675
合計:713
8点以上
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●冬樹:この句、作者自身の感情を表す言葉は、何も用いられていませんが、結語「沖を向く」から、来るべき年に向けて、希望や理想を抱く作者の気持ちが確かに伝わってきます。草田男の「はまなすや今も沖には未来あり」に通じる大変な名句だと思います。
●酔象:ゆるんだもやい綱、ゆっくり向きを変える、
動いている、静かだ。過ぎ去った時の移ろいを見事に描いた、まさに情景なり。
●豆春:冬の寒い水辺、絵になりますね。小舟も人に思
われるし、すごくいいと思いました。
●佳:「舫う」というのですね。船出の準備はできているとよむのか、解釈が広がる情景です。
●鷹目:沖を向く事が意志なのか、情景なのか。未知へ向かう思いでしょうか。
●かぼす:「舫われて」いるので、自由にはならないものの、舟に意思があるように、作者の気持ちと重ねているところが、悲しくも逞しい。
●楽が鬼:イメージと言葉の連想、過去を背にじっとしている「舟」は自分。そして沖を向くの下五が人生を暗喩しどっか〜んと利かして、写生の中に人生を描ききっている。
●酔魚:何故、舟が沖を向くのか?新しい年を迎えるにあたり、居住まいを正しているのでしょうか
●土羊:「舫」と「沖向く」の対比に妙味を感じます。
●阿美土:艫の先をどこに、新しい未来に向けるのか。明日を信じていく予感がいいですね。
●幻灯齋:中七の舫われし舟がもたつき、惜しい気がしますが一年を振り返ると同時に来るべき年に向かっての心意気が感じられます。
●小酔:港に舫ってある舟が、行く年と別れるように舫を解いて出帆。色々な解釈ができて面白いと思ったが下五の「沖を向く」がイマイチ。
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