|
優賞
|
優勝:10
得点:18
得点:10
合計:38
|
●冬樹:「手に扇子」というのは、表現として当たり前のことなのです。ここまではどうということは無いのです。その後に、「死にゆく雄牛を・・・」という、全く私達の予想を裏切る言葉を持ってきたことによって、この句は、一気に優れた詩に登りつめたと思います。
●楽が鬼:「死にゆく牛の大きな静、看取る扇子の小さな生と動」対比の凄まじい景色が浮かぶ上がってくる。すごい句です。
●焚火古:じっと見ているのは誰、雄牛は何を指すのか・・・眠れない。
●酔象:四国宇和島あたりの闘牛だろうか、したたる汗と熱気、つかの間の刹那を感じます。
●与作:何か象徴的な意味にもとれそうなところがいいので一票入れます
●めだか:どんな状況だったのでしょうか?でも、大変印象的です。
●素松:ドナドナの世界のようです。
●種無四等歌:扇子手にではなく、手に扇子とすることで句に緊張と時間の停止を与えている
|
|
殊勲賞
|
殊勲賞:5
得点:15
累積:50
合計:70
|
●三丁目:作者のやさしい目線を感じます。きっと、おばあちゃん子だったにちがいない。眼鏡の弦にセロテープなんてのもあったなぁ、昔は。
●酔象:膏薬の匂い、こめかみの梅干し、パタパタと落ち着かない扇子の動き、ちゃっかりババアが目に浮かぶ。
●阿美土:ずばり、長々し人生の苦楽を知る。かわいいばあちゃんが浮かぶなあ。
●楽が鬼:仏壇の奥からばあちゃんの古扇子がでてきた・・・のか?詠み手にさまざまな想像を喚起させる句ですね。よくもまぁ〜この景色を見つけたものですね。
●小石川:茶色くな?ひび割れしたセロテープ。そういえば吐夢店主の扇子もセロテープが!
●幻灯齋:「ばあちゃん」と「セロテープ」のとりあわせでいただいてしまったような気がします。何かとても懐かしい感じがあります。
●舟酔:すごくユーモラスでいいです。
|
|
敢闘賞
|
敢闘賞:3
得点:14
累積:53
合計:70
|
●小酔:しっかりした写生句で幼児が扇子と遊んでいる情景が見え好きです。「あぐねし」がいい感じ。
●与作:幼子が扇子をいじる様がいじらしく出ていて、作者の観察眼が鋭い。
●風花:意外にも固く閉じている扇子の様を良くうたっていると思う。
●天布留:扇子をこわしかねないこの様子が目に浮かぶ。
●孤風:かわいいなぁ。拙めは、基本的に童の姿に弱いデス。
|
|
技能賞
|
悲嘆にくれる農民俳句と思いきや・・・生と死、静と動、雄牛の大と扇子の小・・・自然の成りゆきの対比を時間の流れなかで「じっと見る」と留めた、力業とも言える大きな句に贈ります!
|
|