優賞
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優勝:10
得点:27
累積:574
合計:601
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●夏草:些事を詠みながら、ホラー映画で主人公が精神に変調をきたす時に挿入するイメージカットのような絶妙さがある。
●風花:こんなちょっとしたことで、ガックリと落ち込んでしまう。
●素松:人に想像させる良い句でした。
●珍念:無念な……、あまりに無念な感じが伝わってきます。
●冬樹:目玉焼きの失敗作にさえ覚える春愁・・「面白ふてやがて悲しき」感じが共感できます。「春愁」という極めて抽象的な季語に具体的な「物」をぶつけたことの成果でしよう。
●幻灯齋:いつもならどうという事のない目玉焼きですが、何か考え事をしていたのでしょう。そこはかとない物思いがくずれた黄身から感じられます。
●小酔:「目玉焼き」は季語ではないようですが春を感じます。我が女房はわざわざ黄身を崩して焼き固めた目玉焼きが好きなのですが、崩れた黄身に愁いを感じる作者の繊細さ滑稽さに清き一票。
●孤風:うまくいかないときゃそんなもんだ。
●緑地:こういうちょっとした事柄が季語を端的に語っていると思います。
●楽が鬼:「あ〜た会社に遅れますわよ」「わかっとるうるさいばか」と、鞄を提げて立ち上がりながら目玉焼きを皿から啜る映画社長シリーズの森繁が演じたあの場面を思い出す。●めだか:黄身が崩れると残念ですよね。愁いに拍車がかかったことでしょう!
●酔魚:春愁とは深刻な思いでないと歳時記にはあるが、こ
んな日常の些末なものに結びつけた軽さおかしさが楽しい。
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