日本固有の文化であるジャズ喫茶マッチの旅
マッチ・ト・ラベル
(全国ジャズ喫茶  マッチの旅)
貧乏旅行の途中・・・その地に降りれば何はともあれジャズ喫茶を探した
店に入り静かに席に着き、オーディオ・レコード棚など店の景色を眺め・・・曲の合間にマッチを3個くださいと頼む・・・
時には頑固な店主に嫌な顔をされ断られるが、旅行者である旨を告げると快くもらえた
その事をきっかけに、ジャズ禅問答やら先の旅行地のジャズ情報などを教えて貰ったこともある
まるで・・・旅の僧にとっての宿坊のように、一夜の宿を戴いたこともあった。
こうして行く先々で、いろいろな人たちとの出会いのきっかけにもなったマッチ・・・
ジャズ喫茶マッチは旅をする者にとってある種の通行手形だったのかもしれない

旅の入口 写真をクリック↑
管理人提供のジャズ喫茶マッチラベルと記事を扱った本の紹介

●【音楽を聴こう! モノ・マガジン NO.478号 2003.8.2刊  ジャズ喫茶懐古論 69頁

●【京都音楽空間音に出会える店案内  青幻舎 2003.10.1刊 京都の音、あれこれ。ジャズ喫茶のマッチで辿る”あのころの記憶” 20頁

●【これだからコレクションは止められない】 モノマガジン 2004/09/02発売号

●【新版 京都音楽空間 】 青幻舎刊 「京都モザイクシリーズvol.5 京都音楽空間」の改訂・増補版。

●【ジャズ喫茶という異空間 -’60-’70年代の若者文化を歩く マイク・モラスキー 筑摩書房 web筑摩(毎週金曜日更新) (2008.8.1)

マッチ対談」 マッチコレクター、アートディレクター加藤豊サイト バーチャルミュージアム 「マッチの世界」(09.5.11)

●「Coffee Break」全日本コーヒー協会誌(阪急コミュニケーション)VOL.69 P.20〜P.23  (1. 2.)


オイルショックのあおりを受け、マッチ業界も資源不足から俄の高値になった
我関せず泰然自若じゃ〜!と世の中に背を向けていたジャズ喫茶も、オリジナル・サービス・マッチを作ることが厳しくなってきた
不思議なことにそんな物のない時代に使い捨てライターが大流行・・・で、マッチの影が薄くなり寿命も危うくなり、いよいよ世間から見捨てられていく
こうなると高等遊民的浮き世離れな生き方をしてきたジャズ喫茶のオーナー達の意地も怪しくなり、
ついには手前味噌の自己満足的デザインで自店の個性を匂わせてきたマッチを作ることを止めてしまった
もっとも同時期、マッチの衰退と歩調を合わせるようにジャズ喫茶自体も減少の一途を辿っていたことは確かだった。
まだまだ世間を読みとれないジャズ喫茶の店主達は、何時かは昔の時代が帰ってくると信じ、酒場の親父に身をやつし起死回生を待ちわびるの日々
が、もはやあの亜空間は戻ることなく大概の店は閉店となり、強かな連中はジャズ・バーなりスナックに変身したが、「昔はよかったのだ」と嘆きの店主
こうしてジャズ喫茶はいい時代だったねと語れる人々の記憶の中に残るのみとなってしまったかのようだ
10数年前の某大新聞などは、「現代の天然記念物的ジャズ喫茶・・・暗澹たる沈黙の音楽世界・・・」などと銘打った大時代的な文章で紙面を賑わせ、
ジャズ喫茶待望論をぶちまけたが、世間の反応は笛ふけど踊らず・・・と、まさに時代の落とし子的扱いをされたのを思い出させる
そこで・・・ちょっと大げさになるが、今世紀も終わろうとするこの時、ジャズ全盛期に生きた時代の承認者でもあり
「ジャズ喫茶マッチ」蒐集家としての真価が問われる時であると考え・・・
1998年、ここに天然記念物的ジャズ喫茶マッチ・ラベルの収集展示館を開館
天然記念物的ジャズ喫茶マッチ同好の志へ・・・!
ここに展示されていないジャズ喫茶のマッチ、ここに掲載されてはいるが、さらに状態のよいマッチ、
貴重なジャズ喫茶のマッチを持っている方協力して下さい。
出来ればくださ〜い!
このサイトを立ち上げて既に十年の月日がたち時代の変化についていけない管理人です・・・貴方の知っているジャズの店の近況教えて下さい・・・
阿佐ヶ谷不届記管理人:矢野