【A.P.S.ともにパイオニア】 |
昭和37年3月20日に、官庁に勤めていた宇賀土佐男さんが高知最初のジャズ喫茶として始められた店だが、残念ながらこの方は既に他界され、10年ぐらい前から妹さんが後を引き継ぎ、高知の老舗ジャズ喫茶として現在も営業をしている。平成13年4月24日に訪ねたとき、その妹さんと話したところでは、開店してから41年、昔のまま内装も変えずやってはいるが、二階でやっていたライヴもなくなり、いまではたいして客も来ません、お店は昼間だけのんびりやっているという。確かにジャズはかかっているが、ジャズ喫茶特有のピンと張った緊張感はなく、客も少なく常連客との緩んだ気配は、どこか気の抜けた気だるさがあった・・・致し方ないことか。しかし、来高演奏家などのサインが壁一面に書かれた古風な喫茶店造りは、重文級ジャズ喫茶の雰囲気を持った店であることは確かである。我が敬愛する漫画家、永島慎二先生のサインを伊藤君子(voc)の隣に見つけたときは嬉しかった。 |