第82回・阿佐ヶ谷俳句草相撲 12月場所の2
お題は
「嚔」「年忘れ」でございまぁ〜す
優勝
夏草関
定額給付金の先払いか、年末の特別ボーナスか、はたまた正月がひと足先にやってきたのでしょうか、
酔眼に「優勝」の文字、しばしぼーっとしておりました。
前回句はじめ、自信句が悉く零点の惨敗にて、
廃業も考えていた今日この頃、きっとまだまだ精進の余地ありとの皆様の思し召しでありましょう。
これから今年最後の忘年会に赴き、美酒に酔わせていただきます。
選句いただいた皆さん、この1年、土俵で相まみえた関取の皆さん、ありがとうございます。良い年をお迎え下さい。

優勝

優勝:10
得点:27
累積:159
合計:196
5点以上

黒子坊:嚔の後は何故かしいんとしています。
阿美土:身が引き締まる。静謐かつ精気な高き精神性を感じます。
三丁目:静けさの深まる瞬間をとらえた、俳句の妙技。ただ、「くさめ」のひらがなが残念。絶対、漢字が似合うと思うが。
冬樹:この句、芭蕉の「静かさや岩に染み入るせみの声」にも通じるものがありますね。静寂というのは、大音響という対比があってこそ初めて自覚し得るという把握、首肯いたします。「大伽藍」という結び方も句柄を大きくしていると思います。
楽が鬼:目白の教会カテドラルでこのような経験をした記憶があります。対比の形とし解りやすくスーッと入り込んでくるスケール感の大きな句ですね。
緑地:静けさをくしゃみで表現したところが秀逸です。
酔魚:くさめは騒々しいがその後の静寂をうたったところがいい。
土羊:場違いの大きなクシャミ。静けさとの対比が見事。
孤風:くしゅ〜ん、くしゅ〜んと木霊が響き渡るようだ。
日曜生:大寺院の静けさと、しんしんと冷え込む空気ですね。それが美しいというよりも、ここのくしゃみの生身っぽさが面白いです。
天布留:静寂を破る大くしゃみが、ちょっとあせってしまったようなおかしみを感じました。

殊勲賞

殊勲賞:5
得点:25
累積:15
合計:45
5点以上

天布留:私の田舎は人通りが少なく、隣家も離れています。だから、このような感じはよくわかります。
はじめ:家にたどり着く前に聞き覚えのある嚔で父の帰りを知れたのですね。
草千里:父親のくしゃみって大きかったなぁ。たしかに家の外からでも聞越えてきそうだし、待ってる家族も遅いねなんて噂して。
珍念:正月に帰ることも出来ない父親がたくさんいそうな年末ですが、全く誰のせいなのか……。
かぼす:わかるんですよね、お父さんのクシャミって。寒い夜の風景なのに、温かい気持ちになります。
利 根ノ雫:子供の頃父の帰りを待っていたときのことを思い出します
楽が鬼:底冷えのする夜道をふらふらと酔っぱらって帰ってきた親父の姿が浮かびます。ユーモアのある句ですね。
片手間:くしゃみの仕方もきっと遺伝するのかも、、、。
蠱冬:くしゃみの音?は十人十色。家族のくしゃみ、なぜか聞き分けられるんですよね……。
風花:音が近ずづく様子がわかる。
幻灯齋:身近な人のくしゃみはそれぞれ特徴があるという事を上手く俳句に仕立てたと思います。親兄弟のくしゃみはよく分かりますね。まして、くしゃみの後にチキショーをつけたりすると。
佳:これは深夜ですね。酔っ払ってますね。「うわーっくしょいっ!」っていうくしゃみでしょう

敢闘賞

敢闘賞:3
得点:15
累積:333
合計:351
5点以上

風花:雪女郎の『オンナ』を表現。
利根ノ雫:女性の性を感じま す
素松:怖くも愛らしくもある良い句です。
緑地:恐ろしいほど美しいだろう雪女郎の凄みと、儚さが絵的で美しい。
小酔:白と紅のコントラストが美しい。雪女は美しすぎて悩みに悩み最後に捨てたのが紅、すなわちスカーレット。捨てられたスカーレットは中山競馬場を逃げに逃げついに−−
三丁目:ファンタスティック。ドラマを生む17文字、俳句の妙技。雪女郎の執着心が感じられる。
木古里:溶け行くような儚いな色の抜けが美しいです。

○○○勝ち越し○○○

得点:13
累積:-2
合計:11
4点以上

土羊:軽妙とはこの句をいうのか。記憶に残る一句。
黒髪:くしゃみは、魔術師。忘れたことが、重要なこと でありませんように。
幻灯齋:忘れた事さえ忘れてしまうという事が身につまされますね。立った瞬間になんで立ったのか分からなくなる事、ありませんか?
舟酔:さっさと忘れなきゃ、わすれます
冬樹:私も同様の症状です。三歩歩くと、もう何のために席を立ったのかが思い出せなくて・・、全ては忘却の彼方です。
珍念:まあ、本当に必要なことなら思い出しますよ。
日曜生:一読して深く頷くわかりやすさ。こういう句を目指そうと思いました。
黒子坊:あまりに大きくて忘れてしまう事よくありますね。

得点:11
累積:634
合計:651
6点以上

蠱冬:偉そうにしている人の、偉そうなくしゃみほど笑えるものはありませんよね
酔魚:太郎冠者をきどって見たけど、多分誰も見てないん だろうな。おかしい。
冬樹:野村萬斎の見事な芸を彷彿とさせてくれます。「太郎冠者」という特定の人物像を持ってきたことの成果ですね。
鷹目:壮大で壮快です。小学校の時、初めて狂言を観、その後しばらくクラスで「はぁくっさめ!」が流行った事を思い出しました。
利 根ノ雫:太郎冠者とはいともろしろき

得点:10
累積:231
合計:241
6点以上

小石川:直球のようであり、変化球のようであり。そこはおおらかにスパッとゆきましょう。
日曜生:「真青き空」がちょっと読みにくいですが、それでも、シンプルな構図がさっぱりして好きです。青い空を持て余す、師走の煩雑さから離れた句にホッとしました。
酔象:いいな、この静寂。音の落差を空の絵で見せるとは、やるな。
値札:くしゃみをしたあとに宇宙を感じています。詩人谷川俊太郎みたいですね

得点:9
累積:193
合計:202
7点以上

金太郎:けろっとしてていいですね。1年の良きも悪きもくしゃみ1発で忘れたいものです。
木古里:こういう心意気がとても好きなのです。
黒子坊:こういう垢は一気に吹き飛ばしたいものです。
黒髪:喉と胸がひりひりするような大クシャミをして1年を閉 めましょう。

得点:9
累積:505
合計:514
6点以上

舟酔:ねぇ、愛について語ろうよ!
風花:雪女郎の「オンナ」を表現
はじめ:外はコンコンと積もる雪の炉端語りでしょうか
酔象:思わず笑った、徹夜でずっと話し込んで欲しい。

得点:9
累積:148
合計:157
5点以上

素松:いろんな雪女が想像できますね!
小石川:上・中・下と読むほどに、劇的に変化してゆく意の含蓄。いい句景色ですね〜。
酔魚:雪女郎が照れて燗冷しを注ぐ、何なんだろうねこの作者の想像力!
酔魚:雪女郎が照れて燗冷しを注ぐ、何なんだろうねこの作者の想像力!
片手間:雪山で一献したいものです、、、。
孤風:惚れてんだねぇ。気持ちは熱くても冷めちゃうん だねぇ
阿美土:絶世の美女でなくてはならぬ雪女神。燗冷ましが愉快である。以上です。

得点:8
累積:400
合計:408
7点以上

酔象:立派、でっかい、ああお見事なりのくさみかな
三丁目:見てきたようなことをのほほんと詠む、俳句の妙技。嚔の音を想像させる。
かぼす:天井の高い博物館かどこか、例えばマンモスの展示の前で館内に響き渡るクシャミをした人がいた。という風に読みました。“氷河期を見てきたような”なんて大げさで面小酔:氷河期を見れば嚔ダ、ゴッホを見れば咳ダ、ゴッホを捨てて風邪と共に去るスカーレット。クシャミ3買いスカーレット。三共有馬製薬提供でした。
草千里:どんなくしゃみだ!?ゴッドブレスユー!!

得点:7
累積:451
合計:458
5点以上

小酔:天仰げばスーパーマンのフグリ、地見下ろせばオオイヌノフグリ、人顧みればカナシキフグリ。痴楽フグリ方教室。「くっしゃみくっしゃみ」の破調八分の四拍子が素晴らしい祭りだマツリダゴッホ。
幻灯齋:視点が面白い。本物のダビデ像はかなり大きく、ふぐりも仰ぎ見る事になります。確かに冬に見ると寒そうですね。
かぼす:上を向くとクシャミが出やすくなりますが、裸んぼのダビデの彫刻を仰ぎ見たときクシャミを連発。「寒くねぇのかな」という作者のつぶやきが聞こえました(笑)

得点:7
累積:107
合計:114
5点以上

鷹目:なんとか買い物をすませ、不躾なくしゃみの飛沫を避け、やっと抜け出したのは上野か御徒町か、つい気が緩み・・。なんともいえぬ共感を覚えました。
孤風:さっきまでの買い物への熱い気持ちが急に冷めま したね。
楽が鬼:久保田万太郎タッチな下町情緒豊かな飄逸な味わいのある句で気分の良い句ですね。

得点:7
累積:80
合計:87
5点以上

値札:この句は飯島愛のことですね
笑い猫:雪女はなぜ戦意を失ってしまったのか?相手は誰だ?
鷹目:日本の妖怪ならではの粋な消え方ですね。

得点:7
累積:160
合計:167
5点以上

片手間:噂はよい噂ばかりとは限りませんが、よい噂だと思いたいです。
草千里:ゲタ履かせっていうのが面白かった。
木古里:こういう見栄の張り方は張らないよりはとてもとても男です。。

得点:6
累積:216
合計:222
5点以上

夏草:愛欲の限りを尽くしてもなお、否、それゆえ一層、人(女郎)の孤独は淋しさを増すというわけですね。
珍念:なんか悲しい昔話みたいで、ちょっと切なくなりました。
黒髪:日本昔話に出てきそうな光景ですね。死を集める ことが楽しくなるといいのに。生を集める人も意外と淋しいのかもしれ ません。

得点:6
累積:169
合計:175
5点以上

佳:響き渡りそうなくしゃみですね。上五の文語が仰々しく感じられて面白い。狙ったのかな。
緑地:口のところが濡れてしまった月光仮面を想像して笑ってしまった。
値札:スケールの大きなくしゃみですね
素松:ユーモアがあり月光仮面の嚔見てみたいです。
夏草:欧米的なギャグは俳諧に通ずるということでしょうか、ヒーローの嚔はそれだけで絵にも句にもなるというわけですな。

●●●小結負け越し●●●

得点:5
降格:5+1
累積:354
合計:348
6点以上

夏草:雪女も山も抽象(イメージなれど、ただ〈ついてくる〉という具体に戦慄を覚える第一級のホラー、恐いですねえ、くわばらくわばら。
舟酔:このまま、ずっとついて来て。


●●●前頭以下負け越し●●●

得点:3
降格:2+2
累積:104
合計:100
5点以上

佳:くしゃみは下手な冗談より役に立ちます。くしゃみ・緊張・笑み、人の小さい動作のつながりが上手い。

得点:2
降格:-2
累積:18
合計:16
4点以上

笑い猫:雪山で遭難したらこのような目に遭えるのだろうか?
金太郎:冷たい女でも吐息は熱いのか、冷え性の熱い女なのか、女の嘘の話なのか、わかりませんが、エロくていいです。以上です。

得点:3
降格:2+2
累積:326
合計:322
5点以上

金太郎:雪女とゆうよりも、口裂け女?怖い感じが年末らしくて 良かったです。
蠱冬:逆光の美女、できれば顔は見ないほうがロマンチックではあります。

得点:2
降格:1+4
累積:18
合計:13
5点以上

阿美土:母をいたわる素直さがいい。

得点:2
降格:2+3
累積:218
合計:213
5点以上

小石川:このご時世、笑って暦を閉じるのもこれまた一興。巣鴨のあの通り、地元贔屓で一票を。
笑い猫:雪降らぬ巣鴨って何なんだ?

得点:3
降格:2+2
累積:111
合計:107
5点以上

天布留:ひと仕事終えたところで藁くずが鼻をくすぐったのですね。かつて父のこんな姿見たことがあります。
土羊:藁を近くに体験する我が身。本当にクシャミが出ますよね。

得点:1
降格:3+4
累積:245
合計:238
5点以上

はじめ:荒天というのにご指名がかかってよかったですね

得点:0
降格:1+5
累積:46
合計:40
5点以上

得点:0
降格:3+6
累積:202
合計:193
5点以上

得点:2
降格:2+3
累積:126
合計:121
5点以上

得点:0
降格:-3
累積:-32
合計:-35
3点以上

得点:0
降格:3
累積:-1
合計:-4
3点以上


届出休場
累積:22
合計:
4点以上

届出休場
累積:107
合計:
5点以上

無断休場
降格:10
累積:266
合計:256
5点以上

無断休場
降格:10
累積:197
合計:187
5点以上

無断休場
降格:10
累積:27
合計:17
4点以上

年度別
TOP
17年
18年
19年
20年
歴代大賞受賞者
歴代優勝盾
第一回場外句会
協会力士と成績一覧
17年度/18年度/19年度/20年度
阿佐ヶ谷俳句草相撲
提出季語索引
勝俳句写真
19年度/20年
俳句草相撲協会事務局
余白の時間」 / 「小紫日記」 / 「瘋癲中年日乗 」/ 「ねじめ民芸店」 / 「笑い猫」 / 「緑川敏夫の絵画の世界」 /「川口育子のブログ」/日曜生ブログ「ごきげんいかが」/

hometop